今回お話したいのは実用性にフォーカスした体作りです。
いわゆる「使える体」「動ける体」を目指した肉体の構築についてです。
これまでに僕は説教臭くも、見た目だけに拘った肉体改造に注意を促して来ました。
単純に筋肉を肥大化させたり、体脂肪を落とすような事ばかりしていると、体は非常に使い勝手が悪いものになります。
柔軟性を失わせ、瞬発力も制限され、腰や肩を痛めて怪我をしやすくなります。
せっかく筋トレをしていたとしても、実際に使える有用な体にはなりません。
腹筋がバキバキに割れるようになっても、力コブがモリっと出るようになっても、全体としては弱くなっていくのです。
そんな小言を言いながら記事を書いてきましたが、ここら辺で1つ実用性について体系的に纏めて、教材でじっくりお伝えしようと思っています。
見た目だけでなく、本当の意味で有益な使える体を作るための方法です。
西洋文化の侵略
今回の教材をお伝えするに当たって、重要になるのが西洋の影響です。
僕達の体は明治維新以降、西洋文化により極端に弱められました。
西洋の弊害と言えば、医学・薬学などを思い浮かべる人が多いと思います。
「臭いものには蓋」でお馴染みの症状のみを消す対症療法が、僕達の健康を損なわせていったのはよく知られている通りです。
また、添加物や化学調味料など、味とコストだけを追求した食品の流通が、僕達の体を害しているのもよく語られるところだと思います。
しかし、それだけではありません。西洋の医学や食品の問題点は大分広まりましたが、そんなものは氷山の一角に過ぎません。
大手を振って話している人はまだ少ないですが、西洋文化はありとあらゆるところで我々日本人の体を蝕んで来ました。
例えば…
椅子の悲劇
西洋文化の画期的な発明の1つに椅子があります。
椅子はしゃがみこむ必要が無く、楽に腰を降ろせて、足も痺れずに長時間座っていられる事ができます。
今やデスクワークには必須アイテムとなって会社ではほぼ100%使われている事でしょう。
自宅でも洋式の部屋に住んでいる方は必ず使っているものの1つかと思います。
しかし、この椅子には思いもかけぬ弊害があります。
というのも、人間の体は重力下において、頭と仙骨と足裏が一直線になる性質があるためです。
見てわかる通り、椅子は頭と仙骨が一直線なものの、足裏がその軌道から外れます。
すると、体はそれを何とか修正しようとして、足を伸ばし、頭を下げ、のけ反った姿勢になっていきます。
長時間デスクワークをされている方は心当たりがあると思います。
これは見てわかる通り非常に悪い姿勢であり、背骨が曲がって腰へ大きな負担がかかります。
僕自身も会社員時代にはよくやっていましたが、実際、これでギックリ腰も経験しました。
せっかくなのでこの場で解決法も伝えておきますが、それは椅子の真下に足裏を持ってくる事です。
そうする事で、頭と仙骨と足裏が一直線になり、強制的に正しい姿勢が保たれるようになります。
凄く簡単な事なのですが、こういう事を知っていないと体はどんどん廃れていってしまう可能性があります。
案外気付かれない椅子の弊害ですが、西洋文化の問題は他にも色々とあります。
大丈夫か?BIG3
西洋から発祥したパワーリフティングの種目であるBIG3もその可能性を秘めた1つと考えています。
BIG3とはバーベルを使ったベンチプレス、デッドリフト、スクワットの事で、この3種目で全身を満遍なく鍛えられるという事で広く普及しています。
僕自身もよくやっていますし、筋トレ初心者には今でもおススメしていますが、実はこれにも問題点があります。
例えば、西洋式の出っ尻で行うバーベルスクワットは腰に異常なまでの負担がかかります。
これは体の中心とバーベルの重心線が離れてしまい、モーメントの力で腰椎に多大なる負担がかかるためです。
自重や低重量の内は問題になる事はありませんが、高重量を担ぐ段階になるとリスクが劇的に高まります。
デッドリフトも足幅を狭くするヨーロピアンスタイルは同様の危険を孕んでおり、工夫が必要です。
また、ベンチプレスは寝て行うため腰を壊すような事は無いものの、肩甲骨が押し潰されてしまい、肩関節が固まりやすくなります。
こうした弊害はBIG3に限った事ではなく、ウェイトトレーニング全般に言える事でもあります。
「いやいや、筋トレの歴史は長く安全なものだ!」
という人がいるかもしれませんが、ウェイトトレーニングの歴史は案外浅いです。
今行われているような西洋式のウェイトトレーニングは、近代筋トレの父と言われるユージン・サンドウが大元ですが、その歴史はたかだか100年程度しかありません。
そのため、安全性も実用性も確立されたものでは無いのです。
その証拠になるかはわかりませんが、日本が誇る武人でウェイトトレーニングをしていたような記録はありません。
例えば宮本武蔵が筋トレしていたなんて聞いた事ありませんよね?
彼らはウェイトとは別の修行をする事で、達人の域に達していったのです。
話を戻しますが、近代トレーニングには問題があります。
その根本的な問題は筋肥大を追求する余り、部分にフォーカスし過ぎて全体性を失ったためです。
結果、腰、首、肩、膝、肘を壊す人が多く、しかも運動能力はさほど上がっていきません。
現代人は運動不足のため、運動なら何でもかんでも良いと受け入れられがちですが、実はよくよく見ると、種々の問題を孕んでいるのです。
こうした筋トレの弊害は特に男性が気にされる事と思いますが、更に西洋文化の影響は意外なところで女性にも被害を与えています。
失われた月経コントロール
こんな事を言うと驚く人もいるかもしれませんが、昔の日本人女性は月経コントロールが出来ていました。
正確に言うと、今90代以上の女性達は骨盤底筋を意識的に動かして、トイレで月経血を出していたと言われています。
タンポンもナプキンも使わず、溜まってきたと思ったら腹圧をかけて血を出す事ができ、常時血が垂れ流しになっているような事など無かったのです。
ところが明治以降、西洋文化のタンポンが登場し、月経コントロールの意識がを失われました。
また、昔の女性はぞうきんがけや、しゃがんで洗濯物を洗うなどの動作で骨盤底筋が鍛えられていましたが、便利な掃除具や洗濯機の登場でその筋肉も衰えたようです。
僕は男なので詳しくはわからないのですが、骨盤底筋が鍛えられていて意図的に締める事ができると、逆に緩めて赤ちゃんをスムーズに産めたりもするそうです。
また、月経コントロールができるようになると、着床時に痛みを感じるようになり、検査薬無しでも妊娠がわかると言われています。
しかし、こうした素晴らしい女性の機能も、西洋文化によりほぼ失われました。
利便性と効率性を追求した結果、我々の体は弱体化の一途を辿っているのです。
廃用・過用・誤用
西洋文化の悪影響は他にもたくさんあり、我々の体は大きなダメージを被っています。
それを一言で表すと、「廃用・過用・誤用症候群」と言えると思っています。
これは誰かが言っていた言葉ですが、状況を上手く捉えているなと感じているので僕も使わせて貰っています。
廃用とは、その名の通り廃れるというものですが、大事にして動かさない事で状態が悪化する事を指します。
例えば、足裏のアーチが無くなってしまう偏平足なんかは靴の登場により足指を動かさなくなった事で起こる廃用です。
過用とは、逆に使い過ぎで状態が悪化する事ですが、慢性的な猫背で起こる腰痛などがそれに当たります。
誤用とは、不自然な使い方で状態が悪化する事ですが、先ほど話したウェイトトレーニングで体を痛めてしまうのはこれと思って良いでしょう。
こうしてわかる通り、西洋文化の登場で我々は廃用・過用・誤用症候群に陥ってしまい、本来の能力を失ってしまったのです。
「しかし、科学の進歩を考えるとそれは仕方ない事」
と考えられる人もいるかもしれませんが、原因はそれだけではありません。
確かに我々の文化が発展する上で致し方ない部分はあるものの、向き合ってきちんと考えを正さねばならない事もあるのです。
その最たるものは…
外国人コンプレックス
教育やメディアの多大なる影響を受け、僕達は外国人コンプレックスを植え付けられており、西洋人のような容姿に強い憧れを持っています。
例えば、
- 手足が長い
- 背が高い
- 胸が張っている
- 彫が深い
- お尻がキュッと上がっている
- お腹が割れている
などなど、こういう容姿に憧れる人は多いと思います。
そのため、僕達は一生懸命、西洋人になろうとして、西洋人のライフスタイルを真似て来ました。
そして、実際に西洋人に近い体系になって来ています。
しかし、その結果が廃用・過用・誤用です。
よくよく考えて欲しいのですが、僕達が憧れるこ西洋人の体系が論理的に優れているという証拠は全くありません。
ただ戦争勝利国の姿形というだけであって、それが運動能力の高さに繋がっているわけでも無く、人間としてあるべき体というわけでもありません。
むしろ、その逆だと思っています。本来の強い体、あるべき姿というのは日本人に宿っていると思うのです。
その証拠に…
驚くべき日本人の身体
明治以前、日本人には驚くべき身体能力があったと示される記録がいくつもあります。
一番有名なのは飛脚で、彼らは7里(約28km)を100m11秒台で走り続けたと言われています。
もう1つ有名なもので、明治時代に身長150cm程度の小柄な女性が米俵5俵(トータル300kg)を普通に背負っていたという写真も残っています。
明治初期、日本に医学を伝えたベルツ博士は人力車に客を乗せて1日数十キロ走る車夫のスタミナに驚いたというエピソードもあります。
また、黒船で有名なペリーは日本人が座った状態からパッと立つ姿に驚いたという話も残っています。
実はこのしゃがみに関わる動作は日本人の強さをよく表していて、昔は赤ん坊ですら両手を使わずに床から起き上がれていたそうです。
こうした事象に対し、明治時代の博物学者モースは、日本人の生活が背中の強さを発達させると言っていました。
短い農具を使うために深く腰をかがんだり、子どもを背負ったり、田植えする習慣が背中を発達させ、それが日本人の驚くべき身体能力に繋がると言うのです。
ともかく、こうした例を取ってみると日本人の能力がいかに凄いものだったかわかると思います。
西洋にコンプレックスを抱く必要なんかありません。
我々は元々西洋人よりも強い体を持ち、あるべき体の使い方が出来ていたのです。
取り戻せ!倭の力
そして、そんな日本人が持つ本来の能力を目覚めさせようというのが今回の教材の趣旨です。
西洋文化を反面教師とする事から、「倭人逆襲セミナー」と名付けてみました。
明治以降、剥奪されてしまった日本人の使える体、動ける体、実用的な体、驚異的な体を奪還する事が目的です。
最初に言っておくと、倭人逆襲セミナーの内容は基本的に「動作」に携わるものになります。
既に話した通り、西洋文化の弊害は医学や食事など様々なカテゴリに跨りますが、そういう話はこれまでたくさんしてきた経緯があります。
そのため、今回は日常生活の動きやトレーニング方法に焦点を当ててお話したいと思っています。
そう考えると、今回の教材は今まで話してきた内容とも一味違って、最初から最後まで新鮮な形で聞けるかと思います。
日常から体の使い方が上手になり、生活がしやすくなるのは勿論、怪我も減って、普段より速く大きな力を出せるようになるはずです。
甲野善紀と高岡英夫
さて、ここで1つ言っておきたい事があります。
体の使い方、動作の質の向上などをコンセプトに活動している著名な指導者として、甲野善紀さんと高岡英夫さんという方がいます。
テレビにも出たりするので知っている方もいると思いますが、彼らは人間が持つポテンシャルを引き出す事を研究され、その第1人者として認識されていると思います。
僕自身も彼らの本を読んだり、講習会に参加させてもらった事がありますが、非常に優秀で尊敬できる方と考えています。
長年研究されてきた経験から話に説得力があるし、深みもあるし、迫力もあります。
教え方も誠実だし、使える体を目指す上で1度は著書に目を通すのは有益かと思っています。
しかし、個人的に思うのは、彼らは余りにも優秀過ぎます。
と言うのも、いくつか著書を読んだ方ならわかると思いますが、凡人とかけ離れ過ぎて、言ってる事がわからない事がよくあるのです。
甲野さんは身体能力を身をもって体現していますが、感覚的な説明が多く、腑に落とすのが大変です。
高岡さんは解剖学に詳しいので本によっては論理的な説明もしてくれますが、それでも抽象度が高くなりやすく、イマイチ具体的に入ってこない時があります。
それは、言語で追い付けない領域という事もあると思いますが、何よりも彼らが優秀過ぎるからでは無いかと思っています。
凄く乱暴に言えば、ミスター長嶋みたいなものです。
実力は凄いのですが、教えられた者にとって再現性が難しく、日常にも生かし辛いのです。
僕の読解力が足りないと言われればそれまでですが、凡人代表として今回の教材ではその辺も考慮しながら進めたいと思っています。
彼らの教えの中で素晴らしいと思うけれど、よく分かり辛い事をアカデミックに紐解いて、分かりやすく使える形で説明していくつもりです。
要するに、彼らの本を読んだ事のある方にとっても、そうでない方にとっても、有益な教材になるようにしたいと思っているところであります。
教材目次
それでは簡単にですが、いつものように教材の詳細を箇条書きにしておきます。
順不同ですが、目次っぽくしているので参考にして下さい。
- 仙人の骨「仙骨」を使いこなせば身体能力は飛躍する
- 格闘技の強さを決定づける関節可動域の使い方
- 力士の腰割り動作が生み出す驚くべき効果
- 腕相撲が一瞬で強くなる方法
- バク転や跳ね起きを簡単に会得する方法
- サッカーで簡単に相手を抜き去る方法
- 武道の正中線、軸、センターと呼ばれるものの正体
- 達人が動かせるという仙腸関節の本当の意味
- 相撲の「うっちゃり」に隠された驚愕のパワー
- 字が劇的にキレイになるペンの持ち方
- 多くの人が勘違いしている腹式呼吸と腹圧のメカニズム
- 西洋の死神の鎌は何故長いのか?
- 腹筋が割れている人は運動が下手な人だった
- 誰も注目しない縫工筋の知られざる力
- ゴールキーパーは足元が弱点とされる解剖学的な理由
- 外反母趾、偏平足、O脚の正しい治し方
- 人間の脚は哺乳類、腕は爬虫類という考え方
- 踵を付くのは人類だけ、どのように地面と付き合うか?
- 草鞋(わらじ)で走ると世界が変わる
- 飛脚を科学的に分析、同側型神経支配と2軸走法
- 短距離走世界トップの走り方
- 最小限の筋力で最大限の力を発揮するゼロポジション
- 赤ちゃんのハイハイによって作られる体幹力
- 背筋は伸ばすな!屈筋民族日本人に適した姿勢
- 体を固める短懸垂、体をほぐす長懸垂
- ペットボトルで叩くと体は柔らかくなる
- 「前へならえ」で体を固められた日本人の悲劇
- 優れたボクサーは鎖骨でパンチを打つ
- どこからが指か?凡人と達人の意識の違い
- マメができるのは二流!手のアーチを理解する
- 筋トレはすべきではない?悲しい現実
- 使える筋肉を構築する開放型トレーニング
- 腱筋複合体で動かすSSCメソッド

※画像は実際の資料です
迷惑な体、快活な体
最後に脅そうと言うわけでは無いのですが、今回の内容を知っているか知らないかでは今後の人生が大きく変わると思います。
何も学ばずただ普通に生活して行けば、見えざる西洋文化の侵略を受け続けます。
その結果、本来持っている体の機能は失われ、慢性的に怪我のしやすい窮屈な体になっていきます。
いくら筋トレを頑張っても、体はどんどん硬くなり、関節可動域が狭まって、使い勝手が悪くなります。
高齢になった時には最早手遅れ、杖に頼るざるを得なくなったり、介護の世話になる確率がグンと上がります。
西洋の動作の欠点を知らないという事は、西洋の薬や添加物の恐ろしさを知らないのと同じで、自分の人生に多大な迷惑をかける事になるのです。
逆に、今回の内容を抑える事が出来れば、西洋文化と付き合いながらでも、その悪影響を避けられるようになります。
いつまでも快活な体を維持する事が出来て、高齢になっても自由に体を動かせるでしょう。
例え筋トレをせずとも、普通に筋トレしている人よりずっと強く健康な体を築けます。
そして上手に筋トレと併用していく術を知れば、それこそ最強の体が作れると思います。
肉体美に恥じない驚異的なパフォーマンスを備えた本物の肉体を作り上げる道が開けてくるはずです。
今後の人生をより善く、より楽しくするために、是非とも学んで頂けたらと思っております。
参加案内
教材は資料と音声を組み合わせたビデオでお渡しします。僕の姿は移りませんが、単純にコンテンツを学ぶ上では一番見やすくて良いと思います。
MP4ファイルでお届けするので、どんな端末からも見れます。
参加費は1万円です。
支払い方法はクレジットカードと銀行振込で、クレジットはPaypal決済で、銀行は三菱UFJです。
支払は一括のみですが、何か事情がある場合、連絡頂けたら個別に相談に乗ります。
それでは参加される方は下記フォームから連絡を下さい。






