人間が他の動物と比べて明らかに優れた身体能力は2つ「走る」「投げる」です。
この内、「走る」は「跳ぶ」の連続で成り立っている事から、陸上競技などでは昔から人間の基本動作として「走る」「跳ぶ」「投げる」が挙げられています。
今回はその実態も踏まえて「走る(跳ぶ)」「投げる」の動作にフォーカスしながら、ヒトとして最適で健全な体を作るためのセミナーを実施します。
走る(跳ぶ)
二足歩行のできる動物は割とたくさんいます。猿などの類人猿はもちろん、イヌやネコでもできます。Youtubeではビックリするほど達者に歩くイヌネコの動画がありますね。
しかし、高速の二足歩行、つまりランが出来る動物は人間しかいません。
カンガルーは二足で時速70kmの移動を可能にしますが、あれは両脚ジャンプなのでランとは違い、それ故に大変非効率で長続きしません。
長時間、高速で移動できるのは人間の身体にのみ許された特権です。どんなに運動神経が悪くても10時間かければフルマラソンは達成できると思いますが、それが可能なのは人間だけです。
その類まれない効率的なランを使い、獲物を体力切れになるまで追い詰めて捕食し、生物界の頂点に立ったのが人間という事は言うまでもありません。
投げる
物を投げるという行為も、手の発達した類人猿なら割とできます。チンパンジーが物を投げる動画はたくさん出て来ると思います。
しかし、彼らができるのはアンダースローで、スピードも遅く短い距離しか投げられません。
一方、人間はオーバースローによる高速で長距離の投射が可能です。
野球選手はその代表格で、人類の最高峰になれば球速150km/hを超え、遠投では飛距離130mを超えて行きます。
この能力を用いた投石・投擲で大型肉食動物を屠って来た事が、人間を生物界の頂点に押し上げたもう1つの理由です。
人間は頭が良いから覇権を取ったという説もありますが、それ以前に類まれない身体能力で他の動物を圧倒していたのです。
スポーツ格闘技の経典
効率的なランと強力な投射、この2つの能力こそが人類を食物連鎖の最高峰に押し上げたと言っても過言ではありません。
そして、スポーツや格闘技は基本的にこの2つの動作で構成されるものが多いです。
野球、ラグビー、アメフト、バスケなど、フィールド系のスポーツは分かりやすいですね。サッカーは手を使いませんが、蹴り動作は投射による回旋運動が強く適応されており、実はランと投射の組み合わせで成り立つ競技です。
投射は思っているより応用範囲が広く、テニスやゴルフのショット、バレーのアタック、ボクシングや空手のパンチ、ボーリングやビリヤードなどにも派生しています。
その他、挙げれば切りがありませんが、スポーツや格闘技のほぼ全てはランと投射の組み合わせが基礎になっていると考えています。
ランと投射は人類800万年史の原点であり、そういう意味では全てのスポーツや格闘技の経典と言えるものだと思います。
人間セミナー
と言う事で、今回は「走る」「跳ぶ」「投げる」の動作を通して、ホモサピエンスとしての能力を完成させる「人間セミナー」というビデオ教材をご提案させて頂きます。
スポーツ競技の向上ははもちろん、日常生活の効率化、そして何より生涯に渡る健康のために活かしてもらえたらと思っています。
マラソンの世界ではランニングエコノミーという言葉がありますが、このセミナーではその一段上のライフエコノミーを実現するのが大きな目的です。
セミナーは「座学」と「実技」に分けていますので、理論と実践の両方から着実に学べると思います。
それでは簡単ではありますが、セミナー内容を簡単にお伝えさせて頂きます。
- エネルギー効率を最大化するランニングの法則
- ウサイン・ボルトの脚の回転数は平均と変わらない
- エリートスプリンターの具体的な接地時間
- 筋トレでは鍛えられない腱の育成方法
- バネの能力を決定づけるヤング率
- アンクルスティフネス改めニースティフネス
- バックレッグスタビリティを極めるエクササイズ
- 無駄の無い走りを実現するフィギュア4
- ランニングエコノミーを向上させるコイリングコア
- 日本人が古くから愛用している足半を用いたトレーニング
- 馬の蹴り脚から考案された反射能力を高めるエクササイズ
- 効率的にジャンプ力を上げ続ける方法
- 体のしなりを生み出すドラゴンロープエクササイズ
- 足が速くなるポップフロートスキップ
- 四肢の動きを滑らかにする腸腰筋×小胸筋の筋膜リリース
- 脚のバネが使えない加速期にやれる事
- ヒップスラストで足が速くなるという迷信
- 小学生でもわかる力積とRFD
- トレーニングの目的は有形と無形に分けて考える
- 筋トレを即座に実動作へ転移させる方法
- 実用的で見栄えも良い大腿四頭筋の在り方
- ジャンプ力を飛躍的に高める上半身トレーニング
- 股関節と肩関節の動きがスムーズになるMWM
- 関節包のリリーステクニック
- 地面反力を創出する2パターンの体の使い方
- 投射で最初に獲得すべきフォロースルー
- ヒトに備えられた胸椎と股関節の最大可動域
- 完璧な投射を実現させる4つのフレームワーク
- 投げる時の脚の使い方は、走るより歩くに近かった
- 上半身と下半身の正しいコーディネーション
など、他にも内容は盛りだくさんです。
セミナービデオはいつものようにMP4ファイルでお届けしますので、どんな端末からも閲覧可能だと思います。
ビデオは合計約7時間ありますが、見やすさを考慮して小分けにし、更にそれらを各パートにまとめた上で、1週間毎にお届けさせて頂きます。
2つのコース
本セミナーは下記2つのコースをご用意しました。
ビデオのみ
文字通り、ビデオのみを受け取るコースです。
ビデオは座学と実技の構成で分かりやすくなっていると自負しており、情報もつつがなくお届けしますので、安心して学んで頂けたらと思います。
参加費は5万円とさせて下さい。
ビデオ+パーソナル120分(オンライン可)
ビデオの他に、1度だけ120分のパーソナル実践会が付くコースです。
実践会ではビデオの実技編で紹介している動作を実際に獲得して行きます。単にお勉強で終わらせるのではなく、体に変化を感じてもらえるところまで進めたいと思っています。
また、ビデオに関する質疑応答もしますので、不明点や相談があれば、その場で遠慮無く聞いて下さい。
実践会は基本的にこちらのジム(東京都葛飾区細田1-11-11 TRINITY 1E)に来て頂く形になりますが、もしご自宅にそれなりのトレーニング環境があれば、ZOOMなどを使ったオンラインでも構いません。日時は希望性ですのでご自身の都合に合わせてご利用頂けます。
参加費は7万円とさせて下さい。
両コースとも、お支払い方法は事前のクレジットカード(Paypal)or銀行振込(三菱UFJ)です。一応一括のみとしていますが、事情がある場合、連絡頂けたら個別に応じます。
人間の完成
これまで色々なセミナーや教材を出して来ましたが、一貫して伝えているメッセージは「人間の完成」です。
僕は常々、人間になりたいと思っています。人間として生まれもった能力を解放していたいと思っています。
逆に言えば、現代社会は人間が人間として生きる事が難しい状況だと思っています。
そんな中、とにかく肉体面から人間を取り戻すという意味で、人間セミナーを企画させて頂きました。
人間に興味ある方は是非ともご参加頂ければと思います。

