「甘い物が止められない」
「酒を飲まずにいられない」
「禁煙したいのにできない」
こんな悩みを抱いている人は結構多いと思います。
痩せたいのに…、筋肉を付けたいのに…、若々しくなりたいのに…、健康体を目指しているのに…
それを阻害する悪習慣をどうしても止められず、四苦八苦する事は誰にもある事だと思っています。
僕の友人でもブログの読者でも、かなり体に気を使っている方達ですら、そういう悩みを持っている事を実感しています。
そこで今回は理想の体を阻害する、悪なる依存からの脱却方法を考えてみたいと思います。
「とにかく止めろ!」「気合いで止めろ!」というような乱暴で非現実的な方法論では無く、
僕が考えている現実的な対応策を示してみたいと思っているので、何かしら悪習慣に依存している自覚のある方は読んでもらえたらと思います。
3つの依存物質
さて、先程から「依存」という言葉を使っていますが、僕は現代における先進国の生活習慣には強力な「3大依存」が存在すると思っています。
それは、「煙草」「アルコール」「糖分」。
この3つはただ体に悪いというだけでなく、強い中毒性があり、依存レベルで人間を虜にします。
種類にもよるとと思いますが、個人的には麻薬の害とさほど変わらないと思っています。
むしろ、法的に縛られていない分、麻薬よりもタチが悪いかもしれません。
そして、現代人でこの3大依存の全てから自由になっている人はほぼいないと思います。(成人に限った話ね)
いたらかなりレアな存在です。
相当に意識の高い人であっても、どれか1つには依存する傾向があります。
ちょっと勘違いして欲しくないのですが、ここで言っているのは「完全に絶っている」という事ではなく、「依存していない」という意味です。
お酒を飲んでもいいのですが、毎日飲まないと落ち着かないような状態になっていない事。
甘い物を食べる時があってもいいのですが、コンビニに入った時、無意識に手が出ていない事。
稀に貰い煙草をする時があるかもしれないけれど、毎日自分で買ったり、お酒とセットにする癖が無い事。
こういう事を指しています。
要はコントロールできているかどうかなのですが、3つ全てを御しれている人は余りいないと思っています。
そういう意味で僕は「3大依存」と銘打っていて、この問題には昔から真剣に取り組んでいます。
ちなみに、コーヒーとガムを入れて5大依存と呼んでいますが、この2つは前者3つに比べると依存度は劇的に下がります。
「コッテリしたものには依存しないのか?」と聞かれる事がありますが、僕は余り無いと思っています。
勿論、求めたくなる傾向はありますが、脂肪食は依存状態にまではなりません。
ステーキ、唐揚げ、トンカツなど、好きな人は確かに多いと思いますが、毎日食べなきゃという中毒的な症状を起こしている人はなかなか見かけないと思います。
やはりそれより、ラーメン、白米などの糖分にハマっている人が圧倒的に多いでしょう。(二郎の行列とか凄いですね)
依存まみれの人生
話を戻しますが、僕達は3大依存に縛られています。
日本人(成人)で言えば、90%の人はこの3つ全て、もしくは2つに依存していると思います。
健康意識や美意識の高い10%の人は1つ以下になりますが、その中でも0の人は1~2%程度と予想しています。
それ程までに僕達はこの3つの悪魔に捉われています。
かくゆう、僕も昔は酷いものでした。
20代前半で会社員をしていた頃はビール、マイルドセブン(現メビウス?)、そして炭水化物に完全依存状態です。
そう言えば、あの頃の一番の楽しみは、お好み焼き屋でマイセン6を吸いながらスーパードライを飲む事でした。
だいたいビール1杯に付き煙草1本吸って、その合間にお好み焼きを食べるのです。
そこでお腹が膨れてきたら、2次会に行って、今度は日本酒に片手に煙草です。
そして、締めにはラーメン。
一番好きだったのは担担麺でしたが、辛くてコッテリしたラーメンを食べた後の煙草がまた美味い事。
こんな事を毎週繰り返していたわけですが、お陰様でその時の体重は今よりも10kg以上多く、体脂肪も10%以上のだるんだるんな体でした。
慢性便秘で、慢性頭痛を持っていて、いつもどこかにニキビができていて、月1で風邪を引くという何とも不健康な人生を送っていたと思います。
そして、それで良いと思っていました。
「楽しまなきゃやってらんないぜ!」「太く短く生きるのだ、ショートホープ!」
何て事を言って、3大依存にどっぷりとハマっていたのを覚えています。
その後、信じられない位に体調を壊して「人生止めるか、男を止めるか」の決断まで迫られる事になり、やっとそこで健康に目覚め始める事になるわけですが、今考えると、あの時は「太く短く」では無く、「細く短い」という最低の生き方をしていたなと思います。
まあここまで酷い食生活の人も珍しいかもしれませんが、どこかしら引っかかる物がある人は多いのではないでしょうか。
酒の席の煙草だけは止められない…
食後のチョコレートだけは止められない…
1日の最後の晩酌だけは止められない…
こんな事に頭を抱えている人は結構いると思います。
依存からの脱却
そして、こうした状況から抜け出したいと思っている人に僕が最初に言うアドバイスは、「とにかく1つにする」という事です。
先程、世間の9割方の人は3大依存の内、2つ以上に侵されていると言ったと思います。
その状態にいる自覚のある人にまずやって欲しいのはどれか1つの依存に集約する事です。
煙草吸いたいなら酒と甘い物を止める。
甘い物を食べたいなら酒と煙草を止める。
酒を飲みたいなら煙草と甘い物を止める。
これを目指して下さい。
3つ全てをいきなり絶つのは現実的ではありません。
人間はそこまで強くありません。
まして、ストレス社会の現代で生きる上で、全てを手放すのは困難を極めます。
勿論、最終的には全てを手放して欲しいですが、最初は寄り所が1つ位あってもいいと思っています。
少し位の緩さが無いと、いくら決断しても挫折やリバウンドを繰り返してちっとも前に進みません。
現実的に考えてまずは1つに絞っていく事が大事です。
そして、その後で最後の1つを少しずつ減らしていく努力をしていきます。
多少時間はかかってしまうかもしれませんが、それが最善だと思っています。
どの依存に集約していくのかは人それぞれですが、個人的な感覚では煙草は先に除く方が良い気がします。
酒は昔から百薬の長と言われるように殺菌力などである程度のメリットがあります。
糖質はそもそもエネルギー源なので、ある程度は摂り続けなければいけません。
そう考えると、最もメリットが低そうである煙草は率先して止めたいところだと思います。
但し、本質的にこの3つの内どれが一番良くて、どれが一番悪いかというのはわかりません。
現在、煙草はこの中で圧倒的な迫害を受けていますが、昔は健康的なものだったと言う話もあります。
インディアンやアイヌが吸っていたような本物の煙草は体を壊したりせず、依存性も低かったそうです。
今の煙草がこんなに悪くなってしまったのは、添加物まみれになって本来性を失ったからです。
そういう意味で言えば、糖質も人工甘味料などが増えて、どんどん悪質な物に変わって来ています。
異性化糖、スクラロース、アスパルテームなど、化学的に作られた恐ろしい甘味が続々と出回っているので、数年後には糖質が煙草並の扱いになっている事も考えられます。
そう言えば、以前知り合いからオーガニックの無添加チョコレートを貰って食べた事がありますが、一般に出回っている物と味が全然違いました。
甘過ぎず、苦過ぎず、自然な香りがして、体が美味しいと言っているのがわかります。
僕は血糖値の上昇を感じ取る事ができますが、このチョコを食べた時はほとんど上昇しませんでした。
そして、1つ食べたら満足してもう十分という気持ちになり、市販のように止まらなくなる事がありません。
「これが本物のチョコレートか」と、コンビニのチョコがどれだけ偽物か痛感したのを覚えています。
ジューサーを持っている人は市販の野菜ジュースがどれだけ偽物なのかを感じた事があると思いますが、あの感じと一緒です。
今のチョコレートは偽物で害でしかありません。
話が逸れてしまいましたが、とにかく依存を1つに絞ります。
その時に必要な考え方は、どれかを止める時、集約する1つに対し、過剰摂取を許容する事です。
例えば、酒と煙草をやっていて、煙草を止めようと決心したのであれば、その分、酒の量を増やしても構いません。
通常、酒3杯に煙草3本吸っているなら、酒を6杯まで飲んでしまいます。
それで早々に潰れてしまって下さい。
こうやって最初は多少強引にでも、依存の種類を減らす事が大切です。
10を1に減らすのはそこまで難しくありませんが、1を0にするのは莫大なエネルギーを要するので、ちょっとゴリ押しする位で無いと乗り越えられません。
そして、お酒に集約できたのであれば、そこから酒量を少しずつ減らしていけばいいのです。
何かをキッパリ止めるのは大変ですが、量を減らすだけならそれ程難しい事ではありません。
体の声を聞く
さて、ここまでが3大依存に2つ以上捉われている人の近々の対応策ですが、既に1つにできている人はこの先0にしていく努力が必要になります。
このプロセスでは小賢しい事は通用しません。
1つに集約するところまでは少しテクニカルな戦法も取れるのですが、完全に依存から脱却するには正攻法しか無いと思っています。
それは、本質の声を聞き取る事です。
僕達の中には誰にでも同じ普遍的な本質の声があると思っています。
それこそ、「健康でありたい」という声はあるだろうし、或いは、「成長したい」「繁栄したい」というような声もあると思います。
こういう声は僕達が生まれてからずっと、内より常に囁かれているはずなのですが、大人になるにつれてその声が濁って来ます。
それこそ食品添加物で快楽を刺激されるような食事を摂らされ続けた結果、「健康でありたい」という本質の声が「マック食べたい」という声に歪んだりします。
或いは特定の利益のために頑張らせる日本教育を受け続ける事によって、「成長したい」という本質の声が「楽して稼ぎたい」という声になったりします。
また、アダルティな雑誌やビデオなどで肉欲を刺激され続ける事によって、「繁栄したい」という本質の声が「ヤリたいモテたい」になったりします。
僕達の世界には様々な罠が仕掛けられていて、その罠にかかる度に本質から外れてしまいます。
そして、依存というのは本質からズレる事で起こります。
本質は人間を進化させる正しい声ですから、人間をダメにする依存とは真逆です。
ですから、僕達が依存から脱却するには本質の声を聞き取れるようにならねばなりません。
それには「対話」する事です。
食べた時、運動した時、学んだ時、自分の行動全てに意識を払って、体がどう反応するかを観察する事です。
お酒を飲んだ時、どういう変化が起こるか?
煙草を吸って、どんな気持ちになるのか?
甘い物を食べて、何がどう変わるのか?
そういう事に細かく注意を払っていく事です。
先程、僕は血糖値の上昇がわかると言いましたが、これは対話の姿勢を持てば誰でもわかるようになります。
そうやって意識して体と対話していく事で、何が良い事で何が悪い事なのか、何が本当で何が偽物なのか、腑に落ちる形で理解できるようになります。
その理解に到達できれば依存から完全に脱却できます。
大切なのは常に意識する事です。
何をするにも細心の注意を払って観察する事です。
その繰り返しが本質の声のズレを修正し、正しい本物を選択できる力を与えてくれます。
そしてそれこそが、全ての依存から開放される唯一の方法であると思っています。
より正しい人生を目指したいと思っている方は是非とも実践してみて下さい。
という事で、最後は小難しい感じになってしまったかもしれませんが、今日はこの辺で終わりたいと思います。
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