多くの方が理想の体型を求めて筋トレを実践されていると思います。
男性だったら、
- 体脂肪1桁の引き締まった体
- バストとウェストの差が30cm以上の逆三角形
- 板チョコのように割れた6パックのお腹
女性だったら、
- 60cm未満のくびれたウエスト
- 重力に逆らう締まった二の腕
- 筋肉と脂肪のバランスが取れた脚
という感じでしょうか。
ただ残念ながらトレーニングを始めた人の90%は失敗に終わってしまいます。
今さらかもしれませんが、肉体改造は頭で考えているよりもずっと難しい。
高いお金を払ってジムに通い続けても、微々たる結果しか出ない事がほとんどです。
そこで、今回は目標を達成するための5つの原則をお伝えしてみたいと思います。
途中で失速する事無く、着々と理想の体に近づき、欲しかった体が手に入る方法です。
肉体改造全てに共通する汎用性の高い話なので、良かったら読んでみて下さい。
1.個性を尊重する
簡単に言えば、セオリーに縛られるなという事です。
今日の西洋式トレーニングには既に王道メソッドが確立していますが、そういう客観的なものに縛られず、もっと主観的なものを大事にすべきです。
例えば、10回3セットというセオリー。
確かにこれは一般的には効率が良いと思いますが、これに執着して個人的趣向をないがしろにするのは逆に非効率になると思っています。
もし、同じ種目を3セットやるのが苦痛だと言うのなら、種目を3つにして1セットずつやるのも良いと思います。
或いは逆に、5回を6セットと高負を上げて回数を減らし、セット数を増やすという方法も有りです。
実際、こういったメニューを採用しているプロの方も多く、この方法でも筋力・筋量ともに増大する事がわかっています。
大事なのはモチベーション管理です。
自分が嫌な事、できない事を無理してやらず、やりたい事、できる事を積極的にやる事です。
胸を鍛えるのに全力を出せるベンチプレスが好きな人もいれば、筋肉の伸張を感じられるフライに快感を覚える人もいます。
自重で高負荷をかけられるディップスに美徳を感じる人もいれば、スペースが無くて腕立て伏せしかできない人もいます。
人は性格や状況によって必ず向き不向きがあるので、そこを無視してはいけません。
脚のトレーニングが嫌いで仕方なければ今はやらなくていいと思います。
いつかやりたくなったら始めればいい事であって、現在モチベが下がる事をやる必要はありません。
どうすれば楽しくトレーニングができるのか、飽きずに続けられるのかを考え、個性を尊重してメニューを組むのが1つ目の原則です。
但し、これには注意点があります。
セオリーに縛られる必要は無いのですが、セオリーを無視しない事です。
客観的に効率が良い方法を理解した上で、それを踏まえて個性を乗せる必要があります。
単純に何も考えないで好き勝手やったら失敗するに決まっています。
王道ありきの自由、客観ありきの主観です。
2.多様性を持つ
筋トレメニューにいくつかのパターンを用意します。
多くの人は1つ決めた筋トレメニューを根性で淡々と繰り返そうとするのですが、やはりそれでは続きません。
単純に飽きるし、何より怪我をした時に八方塞がりとなって途中で挫折してしまう事がほとんどです。
特にウェイトトレーニングでは怪我のリスクがありますが、その時に安全な自重トレーニングに切り替える事ができれば諦める事無く鍛え続ける事ができます。
前々から言っている通り、トレーニングを中断する一番の理由は怪我なので、そこの対策をどれだけ考えられるかは理想の体を手にする上で最重要です。
それから複数のメニューを用意して交互に行うと、体の機能性は高まるというメリットもあります。
例えば、同じ胸を鍛える種目でもベンチプレスとディップスでは体の使い方(神経)は全く異なるので、できたら両方やっておいた方が良いです。
1つだけのトレーニングだけしていると、動きが特化して、それしかできない体になってしまいがちです。
実際ベンチプレスで100kg上げられるのに、腕立て伏せは10回未満なんて人もいます。
複数のメニューを用意していおく事は様々な面でメリットがありますので、これを機会に検討してみて下さい。
ちなみに、1970年代ボディビルディング界に君臨したあのアーノルド・シュワルツネッガーが採用した方法で「ザ・ショッキング・プリンシプル」というものがありました。
これは種目、重量、セット、休息時間などを変化させて筋にショックを与え、筋発達を促進させるものですが、正に多様性を重視した方法です。
世界のトップレベルの人が実践していた事には必ず重要なヒントが隠れているので、参考にしてみるのは価値がある事と思います。
3.無駄を設計する
やる気に満ちている時にやりがちなのがパツパツにスケジュールを組んでしまう事です。
それを頑なに続けられれば問題ありませんが、流動的な世界に生きている僕達にそれは不可能です。
例えば突発的な仕事など外部からの刺激が入ってきた時、無駄の無いキッチリとしたメニューだと取り込む余裕が無く計画が一気に崩壊してしまいます。
そういう場合に備えて、メニューを組む時は敢えて無駄や遊びの部分を設けておかねばなりません。
休息日を作るのは当たり前として、何か予定外の事が起こった時にも柔軟に対応できるようなメニュー設定を最初に決めておく必要があります。
例えば、必須メニューと任意メニューを分けておいて時間が無い時は必須のみ実行するなども1つの工夫です。
好きなものを食べられる解放日を作ってストレスを逃がすというのも大切かもしれません。
こういった無駄の設計はあらゆる事象で必要です。
例えば、スポーツや格闘技をするにしても膝間接を完全にロックした状態で立っているとちょっと小突かれただけで姿勢を崩します。
しかし、少し膝を曲げて遊びを作っておくとそこで衝撃を吸収できて姿勢を維持できます。
そう言えば、石垣の石は大きさも形もバラバラで隙間が結構あるのですが、だからこそ地震にも耐えられる程頑丈なのだと聞いた事があります。
石は温度差、湿度鎖、気圧変化などで膨張や収縮が起こるため、隙間という遊びが無いと脆く崩れやすいものになってしまうのです。
何においても無駄、遊びを設計する事は非常に大切という事を覚えておいて下さい。
4.目標を動的にする
最初に目標を決めるのは大切な事ですが、そこに縛られて固定化してはいけません。
というのも目標は達成できない可能性が高いからです。
目標とは今叶えられていない推測の世界の話なのでそれが実現する確率は不明確で疑わしいものです。
そんな不確かなものに執着しても意味がありません。
根性論で理想は実現化しないのです。
ですから、目標は随時更新していくべきです。
長くても3ヶ月も続ければ、それまでの成長具合と今の目標にズレがある事が明確になってきますから、その時点で修正をかけてみて下さい。
胸囲80cmの人が100cmを目指してトレーニングした結果、3ヶ月で82cmにしかならなかったら、そのまま続けても絶対に100cmになる事はありません。
だったら、100cmは来年の目標に繰り上げて今年は90cmを目指し、それを可能にするためにメニューも変更して臨むのが正しいと思います。
目標を動的に変えていけないと、それこそモチベーションが下がって途中でリタイアしかねないので常に変更を入れる事を頭に入れて実践して下さい。
偉大なる哲学者ヘラクレイトスも言っています。
「万物は流転する」
ヘーゲルの弁証法でも導かれる通り、世の中は常に動的である事が本質です。
5.必然性を考える
個人的にはこれが一番大切だと思いますが、確信を持っている事を実践するという事です。
人は確信を持たない事は絶対に続けられません。
自分の理想を実現するために必要なトレーニングを考え抜き、「これならイケる」という確信を持ってメニューを組まねば絶対にどこかで諦めてしまいます。
そのためには誰かに言われたやり方を鵜呑みにして適当に続けるような姿勢を止める必要があります。
例えば、お腹を割りたいと考えて何かの教材を読んでそこに書かれていた腹筋運動を毎日実践したとしましょう。
でも3ヶ月たって余り成長が見られず、「大丈夫かなぁ?」と疑問を抱いた状態で続けていたら、それは必然性を考えられていません。
それは偶然性に頼ってると言えます。
そして偶然に頼っている内は結果は変わりません。
変な話、付き合っている恋人とケンカして別れした後、寂しくなって感情的に復縁する人が結構いますが、そういう場合、近い内にまた別れる事がほとんどです。
それは別れを必然では無く、偶然で捉えているからです。
しかし、現実で起こりうる事は全てに必然性があり、根本的な原因を突き止めて予め対処しておかないと必ず同じ結果を辿る事になります。
癌ができてチョキンと切っても再発しますよね?
癌を偶然だと思っている内は必ず同じ事が起こります。
必然性を理解して、根本的な食生活を見直さなければ歴史はそのまま繰り返されるのです。
偶然に頼らず、試行錯誤して確信を持って続けられるメニューを心掛けてみて下さい。
以上、5つの原則をお話してみましたが、要するにただ気合いや勢いでやっていてはダメだと言う事です。
そして、ここでお話した内容は筋トレだけでなく、食事の面でも同じ事が言えます。
もっと言えば、仕事にも当てはまります。
ちょっと抽象的に聞こえたかもしれませんが、あらゆる成長に共通する原則だと考えているので生活全般で役立ててもらえたらと思います。
それでは今日はこの辺で。
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