体の成長を止めている思わぬ原因

運動

それなりにトレーニングをやっているつもりなのに、イマイチ成長を感じない事は結構あると思います。

筋肉が太くならない…
ベンチプレスの記録が伸びない…
体脂肪率が減っていかない…

感じるところは人それぞれだと思いますが、思うように結果に繋がってくれない事を経験している人はたくさんいるでしょう。

この問題に対して、僕は結構な確率で同じ原因が潜んでいる事を感じています。

僕は毎年コンサルで色んな人と面談をしていますが、多くの方がこの原因で躓くのを見ています。

特に筋トレ初心者~中級者の方において、この傾向が見られると思っているのですが、今日はこの話をしてみたいと思います。

筋トレの成長にブレーキをかける意外な原因、筋トレの足を引っ張る思わぬ要因です。

「意外」とか「思わぬ」と言っていますが、本人にとっては盲点を突かれた感じになります。

正確に言うと、本人も薄々感じてはいるのですが、改めて他人に指摘される事で「そうか、やっぱり」と思うような事です。

広い意味で体作りに失敗する人の共通点でもあるので、良かったら読んでみて下さい。

意外な原因とは?

結論から言います。

僕が考える成長を妨げている大きな要因は「環境ブレーキ」です。

この言葉は僕が勝手に作った造語ですが、環境の変化の拒絶で起こる停滞です。

例えば、自宅で筋トレをしている人にありがちですが、家に片方20kgのダンベルセットがあったとしましょう。

これを使って大胸筋を発達させたいと思い、ダンベルベンチプレスを始めたとします。

最初は10kg程度の重さでも刺激が入って、筋肉痛も起こり、順調に成長していくと思います。

そして男性であれば数ヶ月もすると、片方20kgで10回位は出来るようになるはずです。

しかし、その先に増やせる重量が無くなると、ここでブレーキがかかります。

増やせる重りが無いので、その20kgを使ってトレーニングを続ける事になるわけですが、当然それでは成長していきません。

本人は頑張って回数を増やしたり、動きをスローにして負荷を増やしたりと工夫しますが、それで成長出来る範囲はたかが知れています。

むしろ、その工夫は挫折の要因になります。

例えば回数を増やしていく筋トレを採用すると心肺機能が疲弊するため、精神的にきつくなって、筋トレそのものが嫌になるケースが多いです。

成長もイマイチな上に筋トレがきつくなれば、どこかで挫折して止めてしまうのはある意味当然です。

また、人によっては発揮する力を無意識に抑えてしまい、今ある重量が限界だと錯覚してしまう事もあります。

明らかにもっと重量を上げられる力があるはずなのに、環境を変えたくない意識が入る事で、今の重量が限界のはずだと思い込んでしまったりするのです。

コンサルの時、その傾向が見られる方にいつもより重い重量を扱わせてみると、サクッと出来てしまったりするのだから面白い。

本人も今までそんな力があるとは気付かなかったのです。

これは作話という一種の心理になりますが、人は自分で自分を騙します。

現実を都合の良いように解釈し、事実を捻じ曲げてしまう事が往々にあるのです。

この壁を乗り越えるのは簡単です。

お分かりの通り、重りを新しく追加購入する事です。

それだけで問題は簡単に解決します。

しかし、意外にこれが出来ない人が多い。

新しい重量を買えばお金も使うし、スペースも取られるし、今の状態で何とかしたいと思ってそのままにしてしまいます。

このブレーキが厄介なのは無意識で起こる事です。

心のどこかで重量を増やすべきとわかっていても、色んな面倒毎やリスクが頭をよぎり、無意識の内に環境を変える事を拒絶してしまっているのです。

その結果、今の環境でずっとやり続け、無駄な時間を過ごす事になります。

様々な環境ブレーキ

今は重量の例で説明しましたが、道具そのものについても言えます。

例えば、これもありがちなのですが、懸垂バーを買う事を無意識的に拒絶する人がいます。

チンニングスタンドはスペースを取られるとか、ドアに取り付けるタイプのものは工事が必要で無理とか、そういう懸念からブレーキが入っているのだと思います。

しかし、背中を鍛えたいと思っているのに、懸垂が出来ないのは致命的です。

懸垂は背中の王様と言っても過言では無いくらい重要で、これを無視して背中の発達は見込めません。

ダンベルで頑張ってローイングしても、どこかで頭打ちが来てしまうと思います。

今は突っ張り棒タイプのどこでも取り付け可能な懸垂バーもあるのですが、最初からブレーキがかかっている人は、そういった情報にも辿り着けません。

そもそもですが、自宅トレーニングをする方はダンベルだけで何とかしようとする傾向があり、これも大きな環境ブレーキです。

個人的にダンベルだけで体を鍛えていくのは非効率で、それで体作りに成功している人を見た事がありません。

これは効率の問題だけでなく、ダンベルのみで行う筋トレは飽きやすく、モチベーションが続きにくいため、多くの方が途中で挫折してしまうのです。

バーベルを買うとか、ジムに行くなど考えられればいいですが、ほとんどの方はそれを前提から拒絶し、無意識にブレーキがかかっているのです。

そう言えば、コンサルではこんな悩みもよく聞きます。

「忙しくて週1回しかジムに行けません」

確かに週1回だと効率的に鍛える事が難しくなります。

個人的な感覚としては現状維持で終わり、積極的に成長していく感覚が得にくいです。

また、週1だと1度に全身を鍛えねばならなくなりますが、終盤は集中力が切れて、実はほとんどトレーニングになっていなかったりします。

ですから、僕は筋トレは最低でも週2回やるべきと考えていますが、どうしても忙しくてジムに週1しか行けないと相談してくる方がいます。

そういう場合、個人的には週に1回はジム、もう1回を自宅で補完的にやればいいと思うのですが、本人はそこに環境ブレーキがあります。

コストやスペースを気にしての事だと思いますが、自宅で筋トレする事は出来ないと思い込んでいるのです。

実際は工夫次第で自宅でも効率的に筋トレ出来ます。

どんなに部屋が狭くても、どんなに道具が少なくても、やろうと思えばいくらでも方法はあります。

しかし、環境ブレーキはその発想自体を取り去るため、いつまでも解決に至れないのです。

運動以外の環境ブレーキ

環境ブレーキは食事の面でも言えます。

例えば、これもありがちですが、プロテインの消費量を惜しむというものがあります。

せっかく筋トレを頑張っているのに、プロテインを使い過ぎるのが勿体無いと思い、チビチビ飲んでいる人は結構います。

これも立派な環境ブレーキです。

いくら素晴らしい筋トレをしても、栄養が足りなければ効率的に体は変わっていきません。

プロテインのお金を出し惜しみしているせいで、結果が出るのが3倍も5倍も遅れてしまっているというのはよくある事なのです。

また、環境ブレーキは意外なところで服のサイズでも起こります。

バルクアップにしろ、ダイエットにしろ、今ある服が着れなくなってしまうのでは?と考える事で無意識にブレーキがかかるのです。

体を大きく変化させたいと思っている本人の意識とは裏腹に、それを阻止しようとする無意識が働いて引っ張り合いとなり、成長を著しく妨げます。

こんな感じで言い出せばキリがありませんが、多くの人が環境ブレーキで成長を遅らせています。

7割くらいの人はこの環境ブレーキのせいで、結果が出ないと言っても過言では無いと思います。

環境ブレーキはそれほど大きな問題なのです。

ブレーキの外し方

こうしたブレーキをどう外すかという事ですが、第三者から指摘されるか、新しい環境を体験するか、の2つしか方法は無いと思っています。

先程から「無意識」という言葉をたくさん使っていますが、これは本当に意識の外側から引っ張られるブレーキなので、意識でどうこうしようと思ってもなかなか出来ません。

今この文章を見ている方も、きっと読むだけではブレーキは外れません。

先生から指摘されたり、違う環境を使ってみる事で、パラダイムシフトが起こり、そこで初めて意識に上ってブレーキを外せます。

ですから、手っ取り早くブレーキを外したければ、パーソナルコンサルを受けてみる事です。

トレーナーと面談したり、一緒にトレーニングする中で、新しい世界が見えて来て、自分の無意識にかかっているブレーキが明らかになって来ると思います。

実は僕がパーソナルコンサルをする時に一番気を遣っているのは環境ブレーキを外す事です。

参加者の現状を聞き、新しい環境でのトレーニングを体感してもらう事により、ブレーキを取り去ってもらえるよう配慮しています。

そう言えば僕自身も以前、環境ブレーキがかかっていた事を強く実感した出来事がありました。

それはパワーブロックやアジャスタブルダンベルの存在です。

アジャスタブルダンベル

今では知っている人も多いと思いますが、重量を簡単に変えられるダンベルの事です。

それまで何となく気にしつつも、値段も高いし、別に普通のダンベルでいいかなと無視していたのですが、コンサルの利便性を考えて買ってみたところ、想像よりずっと使いやすくてビックリです。

重量を変えるストレスが減って、インターバルトレーニングもしやすくなり、出来る種目も増えて、効率が劇的に上がりました。

逆に言えば、今まで相当非効率な事をしていたなと痛感し、ブレーキがかかっていた事を強く感じる出来事になりました。

ただ今回、自分がこのブレーキを外せたのはたまたまです。

仕事という方向性から試しに買ってみて体験したら、意外にも強いブレーキだった事を後から認識しました。

先程言った通り、通常は誰かに指摘されたり、新体験を経なければブレーキの存在自体が意識に上って来ません。

僕の場合はたまたま体験出来たおかげで、環境ブレーキが外れたという事です。

話を戻しますが、環境ブレーキを外して成長を促したい方は信頼のおけそうなトレーナーさんを探して、パーソナルコンサルなどを受けてみるのが良いと思います。

何度も言いますが、このブレーキは教えや体験で導かれます。

一人で頭を抱えて試行錯誤していても解決しません。

自分の以外の人間から指摘を受ける事によって、思わぬ気付きが得られて、環境がガラリと変わり、一気に成長が進むのです。

という事で、今回は筋トレの成長にブレーキをかける思わぬ原因をお伝えしてみました。

参考になれば幸いです。

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黒羽根雄大黒羽根雄大

物理学専攻・元プログラマー、体を壊して仙人を目指す事になりました。

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