自炊の誤解、外食の悲報

食事

最近思うのですが、近頃は「自炊=善」みたいな風潮が広まっていると思います。

「自炊は健康的だよね~」「自炊してるなんて凄いね~」と言っている人をよく見かけます。

僕も基本的には自炊なのですが、それを言うと何故か褒められる事が多いです。

しかし、これには違和感があります。

あたかも自炊している人は偉いなんていう感覚が浸透しているような気がするのですが、それは色々と誤解をしているように思うのです。

確かに自炊には良い面がたくさんあります。

例えば、食事量や栄養バランスをコントロールできるという点では非常に健康的です。

外食は基本的に必要摂取量より多めの設定なのでだいたい食べ過ぎにさせられてしまうのですが、自炊であれば本当に適切な量を摂れます。

変にカロリー過多になってしまうような事も無くなり、肥満も防げるし、生活習慣病のリスクも減ります。

栄養面でも外食は3大栄養素に偏ってしまいますが、自炊なら野菜果物を積極的に取り入れる事で全体のバランスを保てます。

少し難しい事を言えば、脂質のオメガ3とオメガ6のバランスを考える事だってできます。

体を鍛えている人にとってはタンパク源として肉、魚、豆、卵など、いずれから摂取するかの選択の余地も広がります。

タンパク質は消化が大変な上にアレルゲンにもなりやすいので、自分の体に合うものを選ぶのは非常に重要なのです。

他にも意外なメリットとして、「常在菌」を取り込めます。

僕達の体には兆単位の常在菌が付着しているのですが、自炊すると手に付着している常在菌が料理の中に入ります。

そして、手の常在菌は腸内菌と性質がほぼ同じで、消化吸収を助けてくれたり、ビタミンを出してくれたり、ウイルスやバクテリアを退治してくれたりするのです。

しかも、常在菌は美味しさの原料である天然のグルタミン酸ソーダを生じさせるため味が向上します。

機械で作られたコンビニのオニギリより、お母さんが握ったオニギリの方が美味しいのはそのためです。

そういう意味からも以前、「愛情の正体は常在菌である」なんて説明した事がありますが、こんな良さもあるのです。

それと、これも余り考えている人が少ない事ですが、ナイフを使う事で身体感覚が磨かれるメリットがあります。

包丁

御存じの方も多い通り、人間が進化した大きな理由の1つは道具を使うようになった事です。

そして、道具の原点は刃物です。

刃物を使う事で人間は進化成長を遂げてきたのです。

ある専門家に言わせると、最近の人は刃物を使わなくなった事でどんどん不器用になっているそうです。

刃物はその危険性から厳しく取り締まられて日常生活から遠ざけられる傾向にありますが、料理の時は普通に包丁を使えます。

自炊は刃物を取り扱う数少ないチャンスなので、積極的に行う事は意義のある事だと思うのです。

ちなみに、日本は地震による大災害と隣り合わせなのでいつサバイバル生活を余儀無くされるかわかりません。

そういう意味ではせめてリンゴをサクサク向ける位にはナイフを扱えるようになっておいた方が良いと思います。

少し脱線してしまいましたが、こんな感じで自炊には体に良いと言われるようなメリットがいくつかあります。

不健康な自炊

しかし、誤解しないで欲しいのですが、自炊だからこそ悪い事もあります。

自炊したが故に不健康になる事は山程あるのです。

例えば、添加物まみれの調味料を使って料理してしまったらもう台無しです。

豚の生姜焼きだって、鰤の照り焼きだって、しょーもない砂糖と塩を使って料理していたら逆に体を壊してしまうのです。

調理油も酸化しまくっている一般的なサラダ油を使っていたら意味がありません。

野菜炒めだって、ニラレバ炒めだって、トランス脂肪酸まみれになってしまったら栄養というより毒になってしまいます。

そもそも加熱調理してしまえば酵素や水溶性ビタミンが失活するというのは以前の記事でもお伝えしました。

AGE、アクリルアミド、アミンなどの発癌性物質が出る可能性もあります。

電子レンジなんて使ってしまったら最早食事ですら無くなってしまいます。

ですから、自分で料理する事が何でもかんでも良い結果に繋がるわけでは無いのです。

自炊の勘違い

ここで理解して欲しいのは、火を使うのが料理では無いという事です。

どうも世間では「料理=火を使う」という認識があるように思うのですが、これは大きな誤解です。

僕なんか基本は火を使いません。

野菜は切って終わりです。

果物にいたってはかじるだけです。

纏めて食べたい時はジューサーかミキサーに突っ込んで終わりです。

キムチを好んで食べていますが、業務買いしたのを小皿に分けるだけです。

豆腐も好きですが、容器から取り出すだけです。

小腹が空いたらナッツを食べますが、これも容器から皿に移すだけです。

米も生で食べる事が多いです。

バルクアップしたい時には炊きますが、おかずは納豆と卵をぶっかけるだけです。

果たしてこれは自炊なのだろうか?と自分でも思いますが、それでも材料を買って組み合わせているので自炊に入ると思います。

ただ火を使っていないだけです。

そもそも火を使って料理している時間がありません。

コンサルをすると、よく「自炊する時間が無いのです」と嘆く人がいますが、僕だってそんな暇ではありません。

むしろやりたい事が多過ぎて、一般的な方よりも忙しい毎日を送っていると思います。

だからこそ、火を使わない短時間の自炊を心掛けています。

余裕のある時はたまに火を使いますが、それでも動画で紹介しているような簡単に作れるものしかやりません。

「自炊してるなんて偉いね~」などと言われますが、こう考えると全然凄くも無いし、偉くも無いですよね。

でも、自炊は別に火を使うのが必須では無くて、その方が時間的にも健康的にも優れていたりするのです。

自炊を誤解しないで下さい。

「自炊=善」「火を使う=自炊」という認識をしている人が多いですが、自炊でも不健康になるし、火を使わない自炊もあるのです。

外食の恐ろしさ

自炊ついでに言っておきたいのですが、外食は限りなく良く無いと思います。

「自炊=必ずしも良いとは言えない」ですが、「外食=だいたい悪い」です。

ここで言う外食は、コンビニ飯、スーパー惣菜、外食チェーン店の料理などを指していますが、どれも厳しいと言わざるを得ません。

セミナーに参加している方はわかる通り、とにかく添加物まみれです。

味付けに合成アミノ酸やグルソが大量投入され、漂白剤で殺菌されまくってズタズタです。

サラダのドレッシングには危険度の高い人工甘味料が使われており、しかも原料は遺伝子組み換えコーンです。

米や野菜はほぼほぼ中国産が使われ、古米は精米改良剤などで誤魔化されています。

調理油は何日も繰り返し再利用されており、酸化まみれでトランス脂肪酸まみれです。

本部で作られた料理は電子レンジのチンで栄養がほとんど失活されます。

そして、あらゆる物に混入される異性化糖は満腹中枢を狂わせて食への意欲が増進し、過食を引き起こします。

外食と言えば、最近はコンビニで肉体改造を支援する飲食が多く販売されるようになりました。

ローソンのブランパンなどは低糖質・高タンパクという筋トレしている人にはヨダレが出そうな食事ですが、当然の事ながらショートニングが使われています。

ショートニングはトランス脂肪酸であって、体の細胞膜を壊してしまう恐ろしい毒です。

セブンイレブンを筆頭に鶏の胸肉で作られたサラダチキンという高タンパク食も人気ですが、こちらも添加物まみれです。

僕も食べてみた事がありますが、あの妙な美味しさはやはり不自然なのです。

他にも糖質ゼロのビールが流行していますが、あれもアスパルテームなどの極めて危険な人工甘味料が大量に使われています。

甘いのに太らないなんて都合の良いものには必ず裏があって、しっぺ返しが来るのです。

こういう事は短期的な美しさにしか興味が無い筋トレマニアの方は気にも留めない事ですが、どう考えても残念な食べ物です。

たまに息抜きで食べるのなら良いと思いますが、定期的に食べるのはいかがなものかと思うのです。

他にも言い出したらキリが無いのですが、また長くなってしまうのでここまでにします。

外食の悲報でした。

それでは最後に自炊と外食を纏めておきます。

  1. 自炊だからと言って健康的とは限らない
  2. でも外食は危険なのでなるべく自炊にする
  3. 自炊は別に火を使わなくても良い

以上、当たり前と言えば当たり前の事ですが、改めて自分の食事を振り返ってもらえたらと思います。

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コメント

    • 高瀬
    • 2017.05.30 9:17am

    もこさん、「加熱の知恵」って記事に書いてあるがな。
    https://urban-ascetic.com/meal/heat-wisdom/

    • io
    • 2016.01.26 12:54pm

    う~ん。
    納豆と卵はビオチンとアビジンの相性問題があるし、生野菜も硝酸などの問題がありますよね。
    僕はブロッコリーを生でほぼ毎日食べますが、よほど安全と確信できないときは、沸騰したお湯に10秒ぐらい漬けます。
    スーパーで売られているものはいろんな人が触ったり、咳やくしゃみなどでどんな黴菌がついているか分かりませんから。
    実際、それが原因でノロウイルスに感染したことがあります。
    完全に生で食べることは、一種の賭けに近いです。
    食物の栄養を壊さずに摂りたいのはやまやまですが、いろいろ難しいですね。

    • もこ
    • 2015.06.20 1:06pm

    野菜は加熱調理しない方が良いとのことですが、汁物系に変えることによって加熱調理しても問題ありません
    また、加熱調理で失活するとのことですが、実際は失活せずに形を変えて流れ出てるだけです
    また、生だとファイトケミカルといった栄養素を体内に取り込めても吸収することが出来ないので、やはり加熱調理した方が取り込みやすくなります
    さらに、無農薬野菜などは野菜自身が農薬を合成するので生で食べるよりかは加熱調理して食べた方が身体には優しく、栄養素を取り込みやすくなります
    参考までに・・・

    • 佐々木
    • 2015.06.20 11:50am

    ショートニング=トランス脂肪酸 というのは知りませんでした。自炊も方法次第では確かに毒になりますね。いつも勉強になります。

黒羽根雄大黒羽根雄大

物理学専攻・元プログラマー、体を壊して仙人を目指す事になりました。

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