ホームジムのレシピ

運動

筋トレにおける2つの分かれ道…

「家でやるのか?ジムに通うのか?」

これに対してどちらが良いという事はありません。

僕自身、家もジムもどちらも経験していて、それぞれにメリットデメリットがある事はわかってます。

例えば家のメリットは、

  • 移動時間がゼロ
  • ジム費用がゼロ
  • 1人で集中できる

そして、これはそのままジムのデメリットになります。

  • 移動に時間がかかる
  • 固定費用がかかる
  • 順番待ちが発生したり、雑音が気になる

逆にジムのメリットはと言うと、

  • 器具が豊富
  • 部屋が狭くならない
  • トレーナーがいる

そして、これはそのまま家のデメリットになります。

  • 器具に限界がある
  • 部屋が狭くなる
  • 誰も教えてくれない

こんな感じで良い面と悪い面が交錯しているので、どちらにすべきかは一概に言えるものではありません。

ありませんが、個人的に末永く続けたいと思うなら、家を選んだ方が良いと言う実感があります。

と言うのも、ジムのデメリットの「移動に時間がかかる」が非常に厄介と思うからです。

これは継続性を著しく下げます。

忙しくなると行かなくなってしまったり、雨が降った時も億劫になってさぼりがちです。

かなり近い場所にあったとしても、行かなくなってしまう事が多いです。

ジムは最初の内は新鮮で楽しいのですが、慣れて来ると外部要因で頓挫しやすくなるのです。

移動時間は一番大事なモチベーションと反比例するため、このデメリットはどうしても無視できません。

それと、もう1つのデメリット、「順番待ちが発生したり、雑音が気になる」これも大分モチベーションを下げます。

ジムでは使える器具に対して会員数の方が圧倒的に多いですから、どうしても順番待ちが発生します。

加えて1つのマシンを占有する空気の読めない人も必ず出て来ますので、自分の計画通りに鍛えるのが困難になるのです。

また、おばちゃん達の世間話などにも集中力を乱されます。

こうした事象は本格的に頑張ろうと思っているところで出鼻をくじかれるようなものなので、このデメリットも軽々しくは見過ごせ無いと思っています。

一方、家のデメリットで一番問題となる「部屋が狭くなる」に関してはすぐに解決する事ができます。

今より少しだけ広い部屋に引っ越して、スペースを確保すれば良いのです。

勿論、家賃が多少上がってしまうと思いますが、毎月のジム代と思えば相殺できるはずです。

もう1つ家のデメリットの「誰も教えてくれない」に関しては今やYoutubeがあります。

わざわざトレーナーに頼らずとも、ネットで動作を習得する事は十分可能です。

どうしても教えてもらいたい事があれば、その時に1回だけ行けばいい話です。

こう考えて行くと問題は器具の多さ位なのですが、ただここも、器具と筋トレの知識を持っていれば、乗り越えられると思っています。

限りあるスペースでも選択的に器具を置ければ、家でもジムレベルでの筋トレが可能となるのです。

こう考えると家はメリットしかなくなるわけですが、今回はそれを前提とした上で「ホームジムのレシピ」と称し、家で使える筋トレ器具の説明をしたいと思っています。

初心者によくあるミスや勘違いを叩き台にしながら、おススメの器具や買う時の注意点などをお伝えします。

これからホームジムを作ろうと思っている人は勿論、家かジムのどちらにするか迷っている方にとっても参考になると思いますので良かったら読んでみて下さい。

ありがちな失敗

まずホームジムを作る上で初心者がよく陥る罠をご紹介しましょう。

その罠とは「ベンチプレス台」→「チンニングスタンド」→「スクワット台」と言う順序で買ってしまう事です。

家で筋トレを本格的に始めようと思った方は手始めにベンチプレス台を買う事が多いです。

ベンチプレス台(FIGHTINGROAD)※写真「FIGHTING LOAD」

ベンチプレスは色々な意味で楽しいからです。

バーベルを下から持ち上げる姿はカッコいい印象があってテンションが上がります。

高重量を扱って全力を出せている実感も、大変気分を高揚させてくれます。

大胸筋が発達するので見た目も良くなります。

また、寝た姿勢でやるので腰痛に悩まされません。

更に、心肺機能にそこまで負担がかからないので、「しんどい」と言う感じが余りありません。

総じて、ベンチプレスは好まれる傾向にあって、筋トレ人気No1はぶっち切りでベンチプレスなのです。

そういう事実から、最初にベンチプレス台を購入する人が多いのですが、これが失敗の序曲になります。

経験した事のある人もいるかと思いますが、ベンチプレスで体の前側を鍛えられるようになると、今度は背中もきちんと鍛えたくなる衝動に駆られます。

大胸筋と広背筋のバランスが悪くなってくるので、裏側を鍛える事への欲求が高まって来るのです。

しかし、ベンチプレス台では背中を鍛える事が出来ません。

背中と言えば懸垂、懸垂と言えばチンニングスタンドですが、ここで思い切ってチンニングスタンドを買ってしまうのです。

チンニングスタンド(ALINCO)※写真「ALINCO」

こうしてベンチプレス台とチンニングスタンドの両方が置かれ、部屋のスペースは大分圧迫されて来ます。

この時点で既に厳しくなってしまう人も多いと思いますが、ここをクリアした方には更なる不幸が待っています。

今度は脚を鍛えたくなるからです。

胸や背中が発達してくると、やはりバランスを考えて脚もトレーニングしなければという思いに駆られます。

しかし、ベンチプレス台やチンニングスタンドでは脚を十分に鍛え上げる事ができません。

脚と言えばスクワットですが、ここまで来たら本格的にバーベルスクワットがやりたくなります。

しかし、バーベルスクワットを行うためには専用のスクワット台が必要です。

スクワット台(WILDFIT)※写真「WILD FIT」

初心者はわからないかもしれませんが、ラックのバーベルホルダーが無いとバーベルを担げません。

スクワットで使う重量は非常に重いため、床から肩に担ぎあげるのはほぼ不可能なのです。

また、スクワットは「潰れる」危険性があるので、セーフティバーも付いていなければいけません。

結局スクワット台も買うハメになり、合計で3つの大きな器具が置かれ、部屋が完全に圧迫されてしまうのです。

これが失敗の王道です。

僕自身も通って来た道です。

最初に買うべきもの

こんな事にならないためには、最初から「パワーラック」を買う事です。

パワーラック(MARTIALWORLD)※写真「MARTIAL WORLD」

パワーラックがあればほぼ全てのトレーニングが可能になります。

バーベルホルダーもセーフティバーもあるので、バーベルスクワットも問題無くこなせます。

標準でチンニングバーも付いているので懸垂もできるし、付属のベンチを買えばベンチプレスも出来ます。

パワーラックで出来る事に関しては以前に動画も作りましたが、本当に何でも出来るようになります。

要は最初からパワーラックを買っておけば、それだけで済むと言う事です。

勿論、ベンチプレス台やチンニングスタンドでしか出来ない種目もありますが、一般人が使う分にはパワーラック1つで十分と思います。

安価なものは3万円位からありますので、経済的にも負担は高く無いはずです。

尚、天井が低くてパワーラックが無理という方は、「ハーフラック」と言う低めの器具もありますので、そちらを検討しても良いかもしれません。

ハーフラック(IROTEC)※写真「IROTEC」

ちなみに、通常のパワーラックを買った後、ラットプルなども出来るケーブル付きのものに買い替えたいと思ってくる事もあります。

ケーブルオプション(TUFF STUFF)※写真「TUFF STUFF」

しかし、このレベルになると金額もスペース問題も各段に上がりますので、最初の内からそこまでは考えなくて良いと思っています。

まずは簡易なパワーラック、ハーフラックあたりから始めるのが現実的です。

ベンチ台をどうするか?

次に考えておきたいのは付属のベンチです。

ベンチにもたくさん種類があるのですが、ここは各自の趣味嗜好に依存します。

例えば、カッコいい胸を作りたければ、インクラインベンチが勧められます。

インクラインベンチ(BODYCRAFT)※写真「BODY CRAFT」

これは角度調節で上半身が起こせるものですが、この姿勢でベンチプレスをすると、胸の上部を鍛える事が可能です。

実は大胸筋の美しさは上部が重要になってくるため、そこに情熱がある人はインクラインベンチを買っておくのが良いかと思います。

また、高負荷な腹筋種目となるストレッチシットアップなどを行いたい方は、足を引っ掻ける部位がある事が重要です。

ストレッチシットアップ開始 ストレッチシットアップ停止

更に、そこそこの重量を担いでやりたいのであれば、重さでベンチが頭側に傾かぬよう、バーベルが置けるタイプが好ましいです。

もう1つ、折り畳めるかどうかもポイントです。

部屋のスペースの取り方がかなり変って来るはずなので、
最初の内に考えておいた方が良いと思います。

折りたたみベンチ(SMILE)※写真「SMILE」

2種類のバーベル

ベンチはこれ位にして、今度はバーベルですが、大きくノーマルシャフトとオリンピックシャフトの2つがあります。

ノーマルシャフト(IVANCO) オリンピックシャフト(IVANCO)
※写真「IVANCO」

左がノーマル、右がオリンピックです。

オリンピックシャフトは競技にも使われる物で、通常のバーよりプレートを付ける部分が太く、重さも倍あります。

特徴としてはプレート脱着がしやすい事、高重量時に「しなる」ので丈夫である事、などが挙げられます。

ただ、一般人が家で筋トレをする場合、当面はノーマルシャフトで十分です。

筋トレ効果に大きな差が出るわけでも無いし、オリンピックシャフトだとコストも余計にかかります。

買うとしても、先程のケーブルと同様、改めて仕切り直したい時に検討してみるのが良いと思います。

ダンベルの考慮点

最後にダンベルについて。

こちらは特別注意する事は無いですが、可能ならピンやダイヤルで簡単に重さを変更できるタイプのものを揃えられると良いと思います。

パワーブロック(PowerBlock)※写真「Power Block」

パワーブロックは以前に詳しい検証動画を作った事もありますが、こうした器具は筋トレ時のストレスを劇的に減らしてくれます。

特に高重量⇔低重量の変更時には役立ちます。

重さも片方40kg程度のものまで売られていますので、重量不足に陥る事も無いと思います。

また、かさばらずスペースを余り必要としないのも良いところです。

どの商品も少し高いですが、オークションなどを利用して探せば安く手に入れられるかもしれません。

変わらない資産価値

器具の紹介は以上となりますが、最後にホームジムの意外なメリットを1つお伝えしておきます。

結構知らない人が多いのですが、パワーラック、バーベル、ダンベルなどは、必要無くなれば定価とほぼ同価格で売却が可能です。

実はこうした筋トレ器具は、資産としての価値がほぼ落ち無いのです。

パワーラックを持っているという事は、それだけでお金を持っている事と同じです。

バーベルやダンベルを持っているという事は、いつでもお金になる資産を保有しているという事です。

誤解を恐れずに言えば「金(きん)」のようなものです。

実際問題、自分の体をとことんまで鍛えて使い古した後、ほぼ買値で売れるなんて正に金のような存在だと思います。

高い買い物で最初は不安に思うかもしれませんが、それは黄金の価値がありますから、恐れる事は何も無いのです。

ついでに言うと、この資産価値がある事から、器具のグレードアップもしやすいです。

パワーラックをケーブル付きに変更したり、シャフトをオリンピックに変更したい時など、中古販売して下取り感覚で買い替えられます。

結局、損する事がほとんど無いという事です。

この変わらない資産価値と言うのは、ホームジムを根底から支えてくれますので、是非とも覚えておいて下さい。

と言う事で大分長くなってしまいましたが、今日はホームジムのレシピでした。

あくまでも僕目線での考え方になりますので、その辺はご理解下さい。

PS:

パワーラックで出来る事を確認したい方、自宅であらゆる筋トレが可能「パワーラック特集」を見てみて下さい。

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コメント

    • V
    • 2018.06.25 9:11am

    こんにちは
    最初から可変式ダンベル41KGやダンベル60KGだとまだ持てる重さが片手で10KGだと搬入や移動が大変で出来るのかと思えてしまいます

    パワーラックだと組み立て出来るのかと思ってしまいます
    まず1万以内のチンニングスタンドを買ってトレーニングして中古で売るか廃棄をするなどの方法はどうなんでしょうか?

    • kaz
    • 2016.07.03 3:32pm

    初めまして、
    いつも面白く記事を読ませていただいております。

    質問というかはいまいちですが、
    家族に筋トレのメリットを理解させて
    筋トレ器具を置きたいのですが
    頑なに拒否されていて困っています。

    家族は筋トレするくらいなら歩けというような考えです
    歩くことが一番体にいいみたいなことを言って
    筋トレしてる自分を否定してくるのです。

黒羽根雄大黒羽根雄大

物理学専攻・元プログラマー、体を壊して仙人を目指す事になりました。

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