紫外線は本当に悪か?

生活

紫外線と言うと、良い印象を持っている方は少ないと思います。

むしろ悪いイメージが強いですよね。

  • 皮膚癌になる
  • シミが増える
  • 視力が落ちる

即こんな印象と結びつくのではないでしょうか?

現代では紫外線はとても悪い物として扱われています。

夏には紫外線から目を守るためにサングラスをする人がたくさんいます。

アメリカ人は約半分の人がサングラスをかけているそうです。

皮膚を守るために日焼けローションを塗る方もたくさんいると思います。

「UVカット」などと書かれたものを塗り、紫外線を適切に遮断するのは最早常識になっています。

今では紫外線を98%遮るというコンセプトの目薬まで出ています。

紫外線という悪者から体を守るため、様々な商品が開発されているのです。

しかし、ここでふと疑問が生じます。

「紫外線てそんなに悪いものなのか?」

だって、紫外線というのは日光に含まれる標準的な波長の1つです。

我々は大昔から太陽と共に生き、進化してきたわけですが、その太陽光がそんなに毒になるでしょうか?

しかも、紫外線というのは我々と馴染みが深い可視光線のお隣さんにいる波長です。

可視光線とは人間が見える光の波長の事で、紫、藍、青、緑、黄、橙、赤の7種類がありますが、紫外線は紫のすぐ隣にあるものです。

日光スペクトル

人間の目では確認できませんが、普通に地上に降り注いでいますし、昔から我々の生活に密着しています。

それが果たしてそんなに毒になるでしょうか?

逆側の隣にある赤外線は体に良いと言われたりもしますが、何故、紫外線の方だけダメなのでしょう?

X線やγ線が悪いというのはわかります。

これらは紫外線よりもずっと外側にあり、通常は地上に降り注いで来ませんから、有害となる危険性は十分考えられます。

しかし、ずっと昔から身近に存在する紫外線が未だに人間にとって毒となっているというのは、進化的に考えてもおかしいと思うのです。

と言う事で今日はこの話に踏み込みます。

紫外線は是か非かという問題です。

紫外線については誤解している人が非常に多いと感じていますので、是非この機会に真相を知ってもらえたらと思います。

最終的には実践レベルでのお話もしますので、興味あればこのまま読み進めて下さい。

紫外線のメリット

最初に紫外線の効用をいくつかお伝えしましょう。

ビタミンD合成を促進

日光を浴びると皮膚でビタミンDが合成されるという話は有名ですが、あの立役者は紫外線です。

ビタミンDはカルシウムなどのミネラルを吸収するのに必要不可欠なもので、紫外線が合成してくれているのです。

事実、実験により紫外線を全く受けない人達はカルシウム吸収量が25%減る事がわかっています。

逆に紫外線を受けると15%増加する事もわかっています。

血圧を下げる

高血圧の方は1度だけでも紫外線治療を受けるだけで血圧が劇的に下がります。

しかも、その効果は5~6日続きます。

心臓の力を高める

紫外線は心臓の血液排出量を高めます。

20人に紫外線を照射した実験の結果、18人が平均39%も心臓血液出量が増加しています。

コレステロールを減らす

高血圧の患者に2時間、紫外線を照射すると、患者の97%でコレステロールレベルが約13%低下したという報告があります。

しかも、その内86%は24時間後も維持しました。

代謝を高める

戸外で飼われる家畜は屋内で飼われる家畜に比べ、肥満が少ない事が多くの調査で確認されています。

その理由の1つは紫外線が甲状腺を刺激し、代謝を活性化させてカロリーを燃焼させるためです。

ヒトでも紫外線を浴びると何ヶ月も運動していないのに、筋肉が発達し、肥満が少なくなる事がわかっています。

紫外線はダイエットに良いのです。

性ホルモンのレベルを高める

筋トレをしている方に朗報。

紫外線を浴びると、男性ホルモンが120%増加するという結果が出ています。

また、女性ホルモンの分泌レベルも助けるので、ホルモンバランスが良くなると考えられます。

多くの病気に効く

紫外線は多くの治療に使われた経緯があり、1933年時点で165の病気に効く事がわかっていました。

以上、これらの効能からわかると思いますが、紫外線には多くのメリットがあります。

悪者にされた紫外線

そもそも紫外線は少し前まで健康に良いと言われ続けてきたものです。

1930年代中頃までは、紫外線治療が感染症の病気に最も有効と認識されていた位です。

紫外線は殺菌力も高く、結核の治療にも用いられていました。

しかし、1938年、ペニシリンの発見で科学は大きく舵を切る事になります。

太陽療法はインチキ万能薬とされ、一握りを除いて忘れ去られました。

20世紀初頭に書かれた多くの論文では紫外線は健康に良いと書かれているそうですが、90年以降は紫外線を遮る事しか書かれなくなりました。

「紫外線=悪」という風潮は加速します。

それを後押しする恐ろしい研究も行われます。

1981年、バージニア医科大学で行われた研究では鎮静剤を打った猿の瞼をこじ開け、紫外線が大量に含まれた光を16分間照射し続けました。

その結果、網膜の損傷が認められたという事で紫外線は体に良くないという結論が導かれています。

これはどう考えてもおかしいですよね?

通常ではありえない異常な量の紫外線を照射して、それで健康を害したから悪だとは余りにも横暴です。

悲しい事に一度世論を作る意志が働いてしまえば、こういう非道な後押し実験は平気で行われていきます。

紫外線が白内障を起こすというのも、無理矢理な動物実験から導かれています。

紫外線が皮膚癌に繋がるというのも、大量の紫外線で繰り返し焼くような実験から作られているのです。

紫外線は皮膚癌に繋がるか?

少し脱線が過ぎてしまいましたが、ともかく紫外線は
悪者扱いされてきたもので、
本当の悪者では無いという事です。

とは言え、

「紫外線が皮膚癌を作るという実証もたくさん出ているのでは?」

という意見もあると思います。

確かにそういうデータは多くあります。

具体的に言えば、皮膚癌が発生するのは一番太陽に当たる顔、首、腕に多いとか。

皮膚癌は屋外労働者に多いとか。

動物実験でも標準以上の紫外線を当てると皮膚癌が進行するとか。

皮膚の悪性腫瘍は熱帯や亜熱帯に多いとか。

しかし、こうした説は既に覆り済みです。

1982年の研究で、悪性腫瘍は日常生活で日光に照らされている人よりも、オフィス労働者に多い事がわかっています。

また、皮膚癌が進行する危険性が最も低いのは、戸外でよく日光浴をする人々である事もわかりました。

逆に1日中、蛍光灯の下で労働する者は、黒色腫の出来る危険性が2倍になります。

白内障なども紫外線が問題では無く、むしろ紫外線カットが問題です。

網膜の細胞は紫外線を含む適切な条件で、細胞分裂を起こす事がわかっています。

ですから、UVカットのサングラスをかける事こそが、失明や眼病の発生に繋がってしまうのです。

つまり、紫外線は体に良いという事です。

紫外線は避けるべきものなんかではなく、むしろもっと浴びた方が良いのです。

紫外線との正しい付き合い方

ではこの事実を踏まえた上で、我々はどのように行動していくべきなのか?

日常レベルで対応できる事を列挙しておきます。

日光に当たる

日陰でもいいので、なるべく毎日屋外に出て下さい。

可能なら1時間程度は出れると良いと思います。

但し、晴天時の午前10時~午後2時の間は日に当たるのを避けて下さい。

強過ぎる日差しは結局有害になります。

ベストな時間帯は日の出、日の入りです。

また、室内では日除けを避けて、可能なら窓を開けて過ごして下さい。

窓は紫外線をカットしてしまいますので、なるべく外と同じ環境を作るのが好ましいです。

帽子を被らない

帽子で日光を遮っていると紫外線の効果が薄れます。

古代ギリシャの学者ヘロドトスによると、日光下でターバンを巻くペルシャ兵の頭蓋は柔らかく、叩くとすぐに砕けたと言います。

これは紫外線によるビタミンD合成が妨げられ、カルシウムの吸収率が落ちて、頭蓋骨が柔らかくなったものと思われます。

頭皮にも出来るだけ光を当てて下さい。

サングラスをしない

帽子同様、サングラスをかけて日光を遮ると、紫外線の効能が無くなってしまうので、基本的にサングラスは外しましょう。

どうしても必要な場合、淡い灰色のものにして下さい。

この色は他の色に比べて日光の強さをバランス良く弱めてくれます。

カラコンはしない

昨今、女性を中心にカラーコンタクトが流行していますが、カラコンはサングラスと同様の問題を孕んでいます。

特に茶色とピンク色が良くない事がわかっています。

本当はコンタクト自体をしないのが望ましいですが、必要な場合は無色のものを付けて下さい。

日焼けローションを使わない

これも紫外線を大幅にカットしてしまいます。

また、日焼けローションの大半は発癌の可能性があるという結果も出ています。

肌が気になる場合はココナッツオイルを塗りましょう。

ココナッツオイルは日光の恩恵を受けながら、日焼けに対する抵抗性を自然と高めてくれます。

以上、紫外線の是非と対策でした。

最後にゼイン・R・カイム医学博士の言葉を送ります。

「日光で最も生物学的に活性的な要素は紫外線である、紫外線は最適な健康のためには絶対不可欠である」

紫外線の害を叫ぶ事は、科学が犯した大失策の1つです。

我々はもっと紫外線を浴びるべきなのです。

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コメント

    • 日本から
    • 2018.04.03 5:09pm

    カンボジアよりさんのコメを受けて

    日本を離れてカンボジアなど日照量が多い地域に行く場合はそれなりの対策が必要でしょうが、多くの日本人は自分の生まれた国で育ち、その土地の気候に適応しているので過度の対策は不要かと思います。
    昔と今では紫外線量が違うともよく言いますが、それだってここ数年で劇的に増えたわけでなく長い時間をかけて徐々に増えてきた結果なので我々の身体はきちんとその変化に対応できています。

    • カンボジアより
    • 2017.06.15 3:17am

    東南アジアなど日光の強い国の人は、若いのにちかくで見ると肌がボロボロです。
    これは日光のせいだと私は考えています。
    カンボジアなどは特に化粧など近年まであまりしていなかった国ですので、肌への影響といえば睡眠か食事か日光くらいでしょう。
    東南アジアではUVケアを若い女性はかかしませんし、それを怠った女性の肌というのは特に一目瞭然です。
    (肌ケアを怠った人の肌は見ると紙がくしゃくしゃになったような印象を受けます)

    私自身、カンボジアに一ヶ月滞在しましたが、日焼け止めでUVカットをしないと一日で肌が真っ赤になります。
    これはどう見ても健康に良さそうではありません。

    UVを完全にカットしようという論調も良くはないと思いますが、UVを積極的に浴びようというのも日本だけでもUVの強さに地域差がありいささか論拠にかけると思われます。
    記事でも紹介されていましたが、猿の目に紫外線を当てるのが極端なら、諸外国の一例を日本に当てはめるのもかなり極端です。

    UVでホルモンがーなどというのも、結局トータルで身体にプラスなのかマイナスなのかがよくわかりませんでした。
    男性ホルモンが増えて筋肉がついても禿げたらマイナスな気がします。

    一日中蛍光灯の下という条件のも、紫外線とは関係ない健康リスクが高そうですし。

    たぶん外注の記事かと思いますので特に直せとは言いませんが、参考にされる方は、紫外線を浴びることのデメリットも考えつつ、ある程度浴びる程度にしておいたほうがいいと私はおもいますよ。

    • たけちゃん
    • 2016.12.27 9:44pm

    とても関心しました。またひとつ、自然な生き方を取り戻しました。ありがとうございます。
    強すぎる日差しは結局有害になるのところが少し分かりません。
    晴天時の午前10時〜午後2時に日差しを浴びてもいたって自然なことのように感じます。先人たちも、日中、狩をしたり、畑を耕したりしていたから大丈夫なのではと思ってしまいました。
    ご教授いただけると幸いです。

    • がーすー
    • 2016.08.13 1:54pm

    太陽からの恩恵…ありがたや~

黒羽根雄大黒羽根雄大

物理学専攻・元プログラマー、体を壊して仙人を目指す事になりました。

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