ダイエットの最短ルート

運動

僕のコンサルに参加される女性はダイエット目的の方も結構いらっしゃいますが、興味深い事に彼女達は過去に他のパーソナルコンサルも受けている事が多いです。

つまり、一度失敗した、もしくは一時的に成功したけどリバウンドしたから再挑戦しに来ています。

そして、彼女達が他のコンサルで実践してきた内容はだいたい共通しています。

それは、「低負荷運動+カロリー制限」です。

低負荷運動はジョギング、水泳、ダンス、サーキットなど、主に有酸素運動です。

食事はマクロ栄養素(3大栄養素)を極力カットし、代わりに野菜などの繊維質で腹を満たす方法を取っています。

しかし、個人的にはこれでは痩せるのは難しいです。

正確に言うと、一時的に痩せた気にはなれるかもしれませんが、長い目で見て満足できる痩せ方は出来ないだろうと思ってます。

特に問題なのは運動の種類です。

有酸素運動から始めたダイエットは失敗する可能性が高いです。

もし、あなたがジムのランニングマシンでテレビを見ながら痩せようとしていたら、そのダイエットが成功する確率は限り無く低くなるだろうと思います。

ランニングマシン

何故かと言うと、有酸素運動を採用したダイエットは「消費カロリー>摂取カロリー」というその場の単純なプラマイ計算に終始するためです。

確かに消費カロリーが摂取カロリーを上回れば痩せます。

その理屈は間違いではありません。

しかし、そのダイエットには問題もあります。

有酸素運動3つの問題

問題1:非効率

筋肉が少ない状態で運動していても消費カロリーはたかが知れています。

これだと相当量の時間を費やさないと摂取カロリーを超えられません。

ご存知の通り、消費カロリーは自前の筋肉によって大きく変わります。

筋肉が多ければ動いた時に多く消費されのは勿論、基礎代謝として動かない時も消費されるダブル効果が生まれます。

つまり、筋肉が育っていない状態で消費カロリーを増やそうとしている事は余りにも非効率と言えます。

問題2:終わらない自己管理

有酸素運動はその場で使った分しかカロリーを消費しません。

当然、運動後に食べた分は相殺される事になります。

ランニングマシンで「おにぎり1個分」など表示されますが、正にその日の食事量との駆け引きになります。

そのため、自己管理を徹底する必要があります。

常に食べた分以上に動く事を計算して生きていかねばなりません。

イレギュラーは許されません。

ちょっと飲み会に参加したら台無しです。

実家から仕送りでお菓子が送られてきたら台無しです。

ご褒美に甘いものを食べたら台無しです。

永遠に自己管理し続けなければいけなくなりますが、それは現実的に不可能です。

そして、一度イレギュラーが発生した時、努力が水の泡になったと落ち込み、そのままフェードアウトする事が多いのです。

問題3:悲鳴を上げる脳

ダイエット目的の有酸素運動は脳が嫌がります。

勘違いしないで欲しいのですが、向上心を持って運動をしている場合は別です。

例えば、マラソン大会でタイムを縮めるために走っている人は問題ありません。

目的達成のために頭を使い、工夫して、高いモチベーションで頑張っていけます。

しかし、「痩せる」事が目的の有酸素運動は、運動そのものに熱が入りません。

だってその運動には興味が無いわけです。

出来ればやりたくないと思っているものです。

ただ長く動き続けなければいけないという「義務感」からやっている運動です。

それは嫌な仕事を延々とやらされているようなものです。

部活でしごかれているようなものです。

ですから、脳ミソはどこかで根をあげてしまいます。

意欲が高い最初の内はいいですが、もって1~2ヶ月がいいところだと思います。

ダイエット目的の有酸素運動はモチベーション維持が難しいのです。

無酸素運動の利点

以上、有酸素運動の問題点を3つあげてみましたが、以前の記事でも書いた通り、ダイエットする時にまず考えるべきは無酸素運動、つまり筋トレです。

筋トレは上の問題点を全て払拭します。

筋肉が発達して消費カロリーが大きくなり、効率的になるのはわかると思います。

そして、筋トレの消費カロリーは数日間続きます。

それは、基礎代謝が上がるという長期的な目線でもそうですし、筋肉痛からの回復などでも数日に渡ってカロリーを消費し続けます。

つまり、食事で簡単に相殺される事が無く、何かしらイレギュラーが発生して「消費カロリー<摂取カロリー」となっても問題にはなり辛いのです。

機械のように徹底した自己管理は必要では無くなり、実現の可能性が高まります。

更に、筋トレは行う時間が短く、休憩も多く取れるため、有酸素運動よりモチベーションが保ちやすくなります。

1種目3セットやった場合、5分程度で終わりますし、3種目やったとして、15分で終わってしまいます。

しかも、その内半分は休憩なので脳的にはかなり楽だと思います。

筋トレを好きにはなれないかもしれないし、義務感は残るかもしれませんが、有酸素運動に比べるとしんどさが小さく、長く続けていきやすいはずです。

こう考えると、ダイエットには筋トレという事がわかるかと思います。

しかし、女性はこれがなかなか実践出来ません。

それは女性にこんな思想があるからだと思います。

「まず脂肪を落としてから、筋肉を付けねばならない」

脂肪が乗っかったまま、筋肉を付けてしまうと、もっと太くなってしまうという懸念が強いのです。

しかし、最短ルートを取りたいなら、その思考を逆にしなければいけません。

「まず筋肉を付けてから、脂肪を落とさねばならない」

確かに、一時的に筋トレをした事で筋肉が発達して、今より体が大きくなってしまう可能性はあります。

体重も増える可能性が高いです。

しかし、それは「一時的」に過ぎません。

筋量に比例して消費カロリーは上がっていき、脂肪はどんどん燃えていきます。

筋肉は維持するのにも燃料を必要とし、更に脂肪は燃えていきます。

結果、好きなものを好きなだけ食べているのに痩せてしまったりするのです。

しかも、筋肉は脂肪を引き上げる作用があるため、お腹周りや二の腕などのたるみが無くなります。

大胸筋が発達すればバストアップに、大殿筋が発達すればヒップアップにもなります。

総じて、筋トレは女性のスタイルに対して良い事しかありません。

逆に、有酸素運動はスタイルという意味でのメリットはほとんど無いと思います。

有酸素運動で痩せるというのは、極端に言うと「臭い物には蓋」です。

今ある脂肪を目の前から隠すために、その場でカロリーを消費して何とか誤魔化そうとしているに過ぎないとも言えてしまいます。

頭痛があるから頭痛薬を飲むのと同じです。

歯が痛いから神経を抜いてしまうのと同じです。

癌があるから抗癌剤を使うのと同じです。

問題は何も解決されていません。

勿論、健康面を考えると有酸素運動は非常に素晴らしいのですが、こと「スタイル」という面ではそこまで重要ではありません。

個人的に肥満の原因を根本的に解決するためには、筋肉を付ける事と味覚を成長させる事の2つだと思っています。

味覚の話はまた長くなってしまうのでここでは割愛しますが、ともかく運動という意味では筋肉を付けるための筋トレが必須です。

最短で痩せる4ステップ

と言う事で、「痩せたければ筋トレしましょう」という結論に落ち着くのですが、今回はもう少し踏み込んで、ダイエットで最短ルートを取るための4つのステップを紹介してみようと思います。

個人的には次のステップで踏むと、結果的に一番早く痩せられると思っています。

STEP1:筋肥大筋トレ+通常の食事

最初はとにかく筋肉を付けます。

脂肪の事は考えません。

気持ち的にはムキムキを目指して下さい。

こう言うと女性の方は抵抗あるかもしれませんが、女性は体質上、相当頑張っても筋肉は太くなりません。

敢えてムキムキになる位の気構えで臨むと丁度良い塩梅になります。

実際の筋トレはBIG3を中心としたウェイトトレーニングです。

ベンチプレス デッドリフト スクワット

女性はジムのフリーウェイトコーナーに行くのに抵抗あるかもしれないので、その場合はマシンを使って下さい。

チェストプレス、ラットプルダウン、レッグプレスなどを中心にメニューを組むと良いかと思います。

基本は10回3セット1分インターバルで体を追い込み、毎回筋肉痛が起こる事を確認して下さい。

食事制限はしなくて大丈夫です。

ここでは積極的に筋肉を付けていくのが目的なので、食事を減らしてしまうと効果が半減します。

また、筋トレと食事制限をいきなり同時に行うと、ストレスで挫折してしまう可能性が高くなります。

とにかく運動を習慣化するのを第一優先にして、食事はストレス発散と捉えて気にせず食べて下さい。

STEP2:筋肥大筋トレ+糖質制限

次は筋肉を更に大きくしながら、同時に脂肪を減らし始めます。

筋トレは同じ事を続けますが、食事は糖質を極力カットします。

糖質は脂肪を増やす一番の原因なので、ご飯やスイーツを減らして下さい。

その代わりにタンパク質と脂質を増やしても構いません。

タンパク質は筋肉を増やす上では必須というのはわかると思いますが、脂質も成長ホルモンの材料になるため、筋肉の発達には必須です。

また、糖質をカットする事で脳の栄養が不足しますが、脂質がケトン体なるものに変化して、それを補ってくれます。

脂質を摂ると太ってしまうと抵抗があるかもしれませんが、脂質は糖質と組み合わせなければそこまで太りません。

悪いのは「糖質×脂質」で、具体的に言えば、ラーメン、ピザ、カレーライスのようなものです。

逆に言うと、焼肉などは気にしなくても大丈夫です。

勿論、ご飯やビールと合わせてはいけませんが、焼肉単体は「タンパク質×脂質」なので問題ありません。

糖質をカットすれば脂質は恐れず摂取して大丈夫です。

STEP3:サーキット+糖質制限

ここでは筋肉をキープしながら、積極的に脂肪を落としていきます。

食事の糖質制限は続けつつ、運動を筋肥大筋トレからサーキットに変えます。

サーキットとは簡単に言ってしまえば、休憩を取らない筋トレです。

「腕立て伏せ」→「懸垂」→「スクワット」→「シットアップ」といった感じで、異なる部位の筋トレを組み合わせて休憩せずに連続で動き続けます。

腕立て 懸垂

ヒンズースクワット停止 シットアップ停止緊張

サーキットの特徴は有酸素運動の要素が入る事です。

無酸素運動と有酸素運動の中間的な位置で捉えられる事が多いですが、筋肉を維持しながら、脂肪を積極的に燃やす作用があります。

今まで散々ダメ出しをして来た有酸素運動がここで力を発揮しします。

筋肉が発達したこの段階での有酸素運動は脂肪燃焼効果が高いので、ダイエット締めとしては最適なのです。

サーキットは心肺機能を向上して、毛細血管を増やす作用もあり、健康を第一に考えた場合、非常に優れたメソッドなので、是非ともこの段階で取り入れてもらいたいと思います。

STEP4:好きな運動+健康的な食事

最後はダイエットを止めて通常運転に戻します。

1つ前の段階までクリアすればダイエットには成功していますので、後はそれを無理なく維持していく事になります。

運動は自分の好きなものをやって下さい。

筋肥大筋トレでもサーキットでもジョギングでも何でも構いません。

自分が長期的に続けたいと思えるものを選択します。

食事は健康的な食事を目指して下さい。

健康的と言われると抽象的過ぎるように聞こえるかもしれませんが、要はこのブログで散々言っているような内容です。

結局、太るという事は運動不足と過食で起こるわけですが、運動を続けて正しい食事をしていれば体型が歪む事はありません。

勿論、慣れない内はチートデイみたいなものを作って大丈夫ですので、可能な限り運動と食事に気を使って下さい。

と言う事で、僕が考えるダイエットの最短ルートでした。

一時的に体が大きくなってしまう段階はあると思いますが、広い目で見た場合、これが一番の近道だと思います。

毎回ダイエットに失敗しているという方は参考にしてもらえたらと思います。

PS:

有酸素運動と無酸素運動の具体的な議論については、有酸素運動 VS 無酸素運動を見てみて下さい。

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黒羽根雄大黒羽根雄大

物理学専攻・元プログラマー、体を壊して仙人を目指す事になりました。

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