「ついつい食べ過ぎてしまう…」
この悩みから抜けられない人がいます。
ダイエットをしたいのに…
健康のために少食を実践したいのに…
食事量を減らすべきだとはわかっているものの現実的に実践ができない事はよくあります。
確かに食事量を減らす事は大事です。
いくら痩せたいと思って運動量を増やしたとしても、それに比例して食事量が増えてしまえばプラマイゼロで結果はほとんど変わりません。
9割以上のダイエッターはこのジレンマを抱えて毎年同じ事を繰り返してる気がします。
ダイエットだけでなく、美容健康にとっても少食を心掛ける事はメリットが大きいです。
胃腸、肝臓、腎臓、膵臓など食べ物を処理する臓器は仕事量が減る事で休まり、機能が回復します。
それに伴い、血液がキレイになって皮膚や毛根などが若返り、男性は生殖器の能力が高まってきます。
更に、人体で最も疲れる作業と言われる消化が抑えられる事でエネルギーが余ります。
すると、頭の回転が良くなって仕事の効率が上がるし、モチベーションも高まってチャレンジ精神も湧いてきます。
ダイエット目的にしろ、美容健康目的にしろ、少食を実践する事は非常に有意義なのです。
食の誘惑を断ち切るには
とは言え、それがなかなかできないという悩みを抱えている人が多いのも事実です。
現代社会は豊食で美味しいものもたくさんあり、食への誘惑が後を絶ちません。
加えて複雑化する仕事や人間関係のストレスから、その捌け口として食事に逃げ込んでしまう方はかなり多いと思います。
僕自身も昔そうだったのでよくわかります。
どうしてもお腹いっぱいになるまで食べないと気がすみませんでした。
ご飯は必ず大盛りにするかおかわりしていたし、おかずもそれに見合うだけの量を必要としていました。
足りなくなるとコンビニにダッシュしていたのを今でも覚えています。
今はそんな事は無くなったわけですが、これに対して僕が考える最良の対策は「食べにくい工夫をする」という事です。
僕は現代社会を健やかに生きるために必要な概念として「食べにくさ」があると思っています。
というのも、現代社会は食べ物が食べやす過ぎです。
食材は皮が剥かれているし、適切なサイズに切られ、噛みやすいように柔らかく調理されています。
食器も簡単に食材を捉えられるようになっているし、盛り付け方もスムーズに口に運べるようになっています。
これだけ食べやすければ、そりゃあ食べてしまいます。
食べる事に対するストレスが限り無くゼロですから、快感を得るために食べる意欲が増します。
そして、満腹中枢が刺激される前にどんどん食べれるので、必要な量以上に食べてしまいます。
その結果、血糖値は一気に上がって脂肪に転換され、大量の食物処理に内臓は疲弊し、血液はドロドロになって、身も心もズタボロになっていくのです。
昔はそんな事はありませんでした。
例えば動物を食べようにも皮を剥いだり、骨を取ったり、血を抜いたりする必要がありました。
植物だって皮を剥いたり、種を取ったりしました。
そのままだと硬くてよく噛む必要もあったでしょう。
フォークもスプーンもありませんから口に運ぶのも面倒だった事でしょう。
しかし、そういった食べにくさがあったからこそ必要以上に食べる事にならなかったのだと思います。
身の丈にあった量で満腹となり、血糖値も上がらず、内臓も疲れずに済んでいたはずです。
だから、昔は太っている人も少なかったし、生活習慣病にかかる人もいませんでした。
そういう意味で食べにくさは非常に重要だと思っています。
昔の人までとは言いませんが、食事をいかに食べにくく工夫できるかが肉体進化のキーになると考えています。
定番の食べにくさ
これは既にダイエットの分野ではいくつか有名な方法も出ているので納得しやすい方もいると思います。
定番なのは「箸置き」でしょうか。
一口食べたら必ず一度箸を置くというヤツですが、これにより食事のスピードが落ちていつの間にか満腹中枢が満たされるというものです。
他に「超咀嚼」も有名です。
一口毎に30回以上噛んで飲み込む方法ですが、やはり満腹中枢が刺激されて食が止まります。
或いは「四足食い」。
これは一部のマニアな人しか知らないと思いますが、食事を全て器から直接食べる方法です。
要は犬や猫のように手を使わずに食べるのですが、とても食べにくくて食事量が劇的に減ります。
これらの方法は理論的には的を得ていると思っていて、僕は実践できれば効果も見込めると思っています。
食べにくい環境を作る事により、自然と食事量が減って、ダイエットや美容健康に効果が出てくるはずです。
ただ、僕は今列挙した方法は少し現実的では無いという感覚も持っています。
理論的には合っていると思いますが、実践できるかと言えば「う~ん」という感じなのです。
と言うのも、僕は全て続かなかったからです。
箸置きと超咀嚼に関しては段々まどろっこしくなって、いつの間にやら普通の食べ方に戻っていたります。
そもそも食事の時はかなりリラックスしているので意識して行動に制限をかけ続けるのは結構難しいのです。
一方、四足食いは箸などを最初から用意しないため、意識を必要とせず強制的に行える点はいいのですが、こちらは度を越して食べにく過ぎて嫌になります。
人間としてのプライドも傷つくし、過度に時間もかかるし、この行為自体を続けようとは思えなくなってしまうのです。
勿論、これらの方法が合っている人もいると思うのでそういう方は実践してもらえたらいいと思いますが、僕と同様に難しい方は多い気がしています。
ではどんな工夫をするべきなのか?
各々の趣味趣向によってかなり変わってくると思いますが、それだとつまらないので、今回は僕が今採用している4つの工夫を紹介してみたいと思います。
食べにくさの難易度と継続性のバランスは取れていると自覚しているので、良かったら参考にしてみて下さい。
使える食べにくさ
1.皿の数を増やす
とにかく皿をたくさん使う事です。
例えば丼ものみたくご飯とおかずが一緒の皿に乗るようなメニューの場合、ご飯とおかずで2つの皿に分けます。
こうして強制的に皿を交互に持たなくてはいけない状況を作って食べにくくします。
これはシンプルですけど、かなり効果があります。
ご飯をかっ込んだりする事もできなくなりますし、人によっては食べる時間が3倍以上に伸びます。
そういう意味で、もし吉野家で牛丼を食べたい場合は牛丼では無く、牛皿を注文するのが賢い選択です。
他にもどんどん皿を増やして下さい。
ご飯そのものを2つの茶碗に分けるのも有りです。
やはり一気食いを防止できます。
僕はキムチと豆腐を一緒に食べる事が多いですが、それも皿を分ける事でスピードが大分落ちます。
何でもかんでも皿を増やしてみて下さい。
増やせば増やす程、食べにくくなっていきます。
2.細かく切る
発想は皿の数を増やすのとほぼ同じですが、とにかく食材を細かく切わけてしまいます。
肉でも魚でも果物でも野菜でも何でもそうですが、細かくするに従って食べにく度が上がっていきます。
実践してみればすぐにわかりますが、例えばリンゴを丸かじりで食べていくと2~3分でペロリと食べれてしまいます。
一方、僕が好む方法で36個に切り分ける方法があるのですが、これだと10~20分はかかるようになります。
食材は一塊だとかぶりついて食べ易いのですが、切り分けると口に運ぶ回数が増えて、咀嚼も自然と多くなるため、食べにくさをアップできるのです。
お寿司なんかもご飯が一握りサイズに分けられているので、丼ものに比べると食べるスピードは格段に落ちますよね?
そんなイメージで食材はどんどん細かく切ってみるのがおススメです。
3.必然と咀嚼が多くなる食材を選ぶ
意識して咀嚼を増やすのではなく、強制的に咀嚼が多くならざるを得ない食材を選ぶという事です。
例えば、野菜だったらキャベツとか。
レタスやホウレンソウも体にいいですが、食べにくさではキャベツが圧倒的です。
それなりに硬さがあるのでどうしてもたくさん噛まざるを得ません。
生でいければブロッコリーはもっと素晴らしい。
他にも、タケノコ、蓮根、ゴボウなども結構優秀だと思います。
歯ごたえがあってよく噛まないと飲み込めず、強制的に時間がかかります。
ここら辺は放射能汚染が気になる食べ物でもありますが、産地を気にしながら取り入れてみるのは良いと思います。
タンパク源としてはイカも良いかもしれません。
グニャグニャしていて噛み切るのが大変です。
他に果物で言えば、柑橘類だとミカンでは無く、ポンカンを選ぶというのも良いと思います。
ミカンは柔らかいのでサクサク食べれてしまい、冬にコタツで何個も食べてしまった記憶がある人も少なく無いと思います。
その点、ポンカンは皮も身もしっかりしているので食べにくく1個で結構満足できたりするのです。
4.食べるのに一手間のかかる食材を選ぶ
食べる前に何かしらアクションを起こさないといけない食べ物を選びます。
簡単なところで言えば枝豆とか。
身を取りだす手間がある分、食べるのに時間がかかります。
ビールのおつまみとして最適だとされるのも、こういった食べにくさが飲むペースを調整してくれるという理由があると思います。
同様にソラマメも良いと思います。
ソラマメは皮が二重になっていますが、どちらも剥くと相当面倒臭いです。
それから僕が一番おススメなのが柑橘類です。
先程のポンカンもそうですが、イヨカン、ハッサク、オレンジ、グレープフルーツなど、こうした柑橘類は素手で皮を剥くと大層手間がかかります。
皮を剥くだけでなく、身の周りについている細かい繊維を取るのにも時間がかかります。
線維は食べた方が良いという意見もありますが、敢えて食べにくい環境を作るためには、取り除くのもありだと思っています。
ハッサクやグレープフルーツなどの大きな柑橘類もできれば包丁を使わず素手で剥きます。
物によっては多少指の力を必要としますが、これができるようになるとあらゆる柑橘類が武器になってきます。
こうした柑橘類を夕食に1つでも入れておくと、それだけで食べにくさの度合いが急上昇しますので是非一度は試してみて欲しいと思います。
以上、僕が実際に試して効果を感じている4つの工夫を紹介してみました。
ダイエットや美容健康のために少食を実現させたいと思っている方は参考にされてみて下さい。
ちなみに「痩せ過ぎなので逆に太りたい」「バルクアップのために体重を増やしたい」という人は今回の話を逆手にとって下さい。
つまり「食べやすさ」を追求して下さい。
これを意識するだけで相当効果があるはずです。
という事で今回はこの辺で終わります。
PS:
ダイエットに欠かせない運動では何を採用すべきか?
有酸素運動 VS 無酸素運動の記事が参考になると思います。
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