男性ホルモンの正しい高め方

生活

「男性ホルモンを増やしたい!」こういう男性は結構いると思います。

特に筋トレを習慣にしている方はそんな思いを一度は抱くはずです。

男性ホルモンは男らしい容姿の形成に一役買っています。

全身の筋肉が付きやすくなって、逆に脂肪を減少させる働きがあります。

肩幅を広げて胸板を厚くし、逆三角形の体型を作ります。

骨を丈夫にして身長も高めてくれます。

簡単に言えば、男性にとってカッコいい体作りのお手伝いをしてくれるのです。

しかしながら、この男性ホルモンは加齢と共に減少していく傾向にあります。

およそ40歳を過ぎると徐々に減少し出し、80歳までには50%減となります。

男性ホルモン推移

その間に大半の男性は5~9kgの筋肉と骨の15%を失い、身長が5cm低くなります。

こういう事実もあり、肉体改造に励んでいる方にとって、男性ホルモンは切実な願いにもなっていたりします。

てっとり早く注入してしまおうという事で、ボディビルの世界では人工的な性ホルモンであるアナボリックステロイドなども使われます。

人工のステロイドは様々な副作用があり、危険な事がわかっているにも関わらず、手を出してしまいます。

そんな喉から手が出る程、欲しがられる男性ホルモンの自然な高め方について、今日はお話してみたいと思います。

男性ホルモンに関する情報は色んなところで話されていますが、昨今は事実とは掛け離れてしまっているものが非常に多いと感じています。

ビジネスに絡めて、こじ付けている事も多く、そのせいで変な尾ひれも付きがちなのですが、今回はその辺にも注意しながら話していきます。

男性ホルモンの事実とその上げ方についてです。

そもそも男性ホルモンとは?

それでは早速始めていきたいと思いますが、まず言葉の確認をしておきます。

男性ホルモンとは俗に「アンドロゲン」と呼ばれ、その中で最も有名なのが「テストステロン」です。

通常「男性ホルモン」と言う場合、ほとんどがテストステロンの事を指しており、今日もそのつもりでお話したいと思います。

テストステロンは主に精巣から分泌されて血液に乗って全身を駆け巡り、体全体へ働きかけます。

役割を一言で言えば「男を男たらしめる事」で、先程言ったように筋肉や骨を大きくしたり、男性器を作り上げたりもします。

心の面でも闘争本能に火を付けてモチベーションを高める効果もあります。

女性も卵巣と副腎から作り上げていますが、その濃度は男性の1/10程度であるため、効果はかなり薄くなります。

テストステロンの濃度は男性でも個人差があり、高い人程、男らしい肉体や考え方をする傾向にある事がわかっています。

ではそのテストステロンの濃度を上げるにはどんな方法があるか?

よく言われるのは筋トレをする事です。

特に足腰の無酸素運動をする事によって、テストステロンは大幅にアップすると言われます。

しかし、これは間違いです。

実は単純に筋トレをするだけだと逆にテストステロンは落ち込みます。

正確に言うと、筋トレを終えて疲弊した時、テストステロン値は大幅に減る事になります。

何でそんな悲しい事が起こるのかと言うと、これは生物にとって重要な「撤退」の合図として機能するためです。

先程言ったようにテストステロンは闘争本能やモチベーションと関係しています。

動物で言えば他の雄と闘ったり、獲物を捕食するような時に多く分泌され、行動力を高めています。

しかし、疲労困憊となった時、闘いを駆り立てるテストステロンが分泌されていては困ります。

クタクタで疲れ果てた後に無理して闘ったら負けて死んでしまうかもしれません。

そこで、我々の体は大きく疲労するとテストステロンが落ちるようにできています。

逃げるのも生命にとっては重要な選択肢ですから、そういう行動を適切に取れる仕組みが用意されているのです。

但し、誤解しないで欲しいのは、筋トレの全てで落ちるわけではありません。

それだと筋トレする程、筋肉が付き辛くなるという変な矛盾が起きてしまいます。

ちゃんと筋トレでもテストステロンが上がる時があります。

それは、目標に向かって進んでいる時や、その目標を達成した時です。

例えば、ベンチプレス80kgという目標を作り、それに向けて邁進している時、テストステロンは上がっていきます。

そして、ベンチプレス80kgを達成した時、テストステロンは飛躍的に上がります。

疲労困憊していようとも上がります。

逆に、ベンチプレス80kgが無理だと悟った時、テストステロンは劇的に落ちます。

後述しますが、テストステロンは挑戦や勝利、または敗北といった「気分」によって簡単に上下します。

これはスポーツの試合でも同じなのですが、試合直前にテストステロンは上がります。

そして勝利した時に飛躍的に高まり、逆に負けると一気に落ち込むのです。

戦争中の兵士の「士気」と似ていますが、テストステロンはこういった性質から、筋トレ時も簡単に上下する事があります。

とは言え、筋トレをする時、大抵の人は何か目標を持っていると思うので、結果的に筋トレをする事でほとんどの人が上がっていくとは思います。

ここで言いたかったのは、単純に筋トレをすればテストステロンが上がるわけではないという事です。

そこには精神的な要因が複雑に絡んでおり、一概に言える事ではない事を理解しておいて下さい。

テストステロンのデメリット

もう1つ、テストステロンについて知っておいて欲しい事があります。

それはテストステロンの弊害です。

テストステロンが高いのは良い事のように言われがちですが、実は慢性的に高いのは余り宜しくありません。

デメリットの1つは攻撃的でイライラした人間になりやすいという事です。

戦闘に関わるホルモンでもあるので、どうしても暴力的になる傾向があります。

また、常に高いと、先程言った撤退の判断力が落ちて、無謀な挑戦ばかりするようになります。

例えば、ギャンブルに全財産を突っ込むような事も考えられるので、それなりに注意が必要です。

そして、これが最も重要なのですが、テストステロンには免疫系を抑制する効果があります。

何故、そのような働きを持っているかと言えば、精子を健全に守るためです。

実は精子は体内に留まるよう設計されておらず、精巣内では異物扱いで免疫の攻撃対象なのですが、テストステロンが免疫を抑えて助けているのです。

しかし、そういった免疫に逆らう性質のままで全身を循環するため、体調を崩しやすくもします。

男性が女性より寿命が短いのは、テストステロン濃度が高いためだと言う学者もいる位です。

つまり、テストステロンは単純に高ければ良いというわけではありません。

高くありつつも、柔軟に下がる事が重要です。

そもそもテストステロンはホルモンの中でも最も柔軟な分泌物で、ちょっとした出来事で1日の間に大幅に変動する性質を持っています。

女性ホルモンは月経周期に合わせて変化しますが、男性ホルモンは女性を見ただけで上がったりとめまぐるしく変わるよう設計されたホルモンなのです。

テストステロンは柔軟であるべきという事を忘れると本末転倒になってくるので、この事はよく覚えて下さい。

テストステロンの正しい高め方

さて、ここまでを踏まえた上で、どんな時にテストステロンが高まるかをいくつかピックアップしてみます。

様々な実験により以下のような状況で、テストステロンが上がる事がわかっています。

  • 高地位
  • 独身/不安定
  • 戦闘
  • 勝利/達成
  • 挑戦

逆に、以下のような状況で下がります。

  • 低地位
  • 結婚/安定
  • 平和
  • 敗北/逃走
  • 惰性

社会的な地位が高い人、役職のある人などは統計的にテストステロン濃度が高いです。

例えば、会社の社長とか、コミュニティのリーダーとか。

僕の知人を見てみても、起業家の人程、筋肥大効果が大きい傾向にある事から信頼性は高い気がしています。

また、男性は女性パートナーを探している不安定な時にテストステロンが高まり、一緒になって安定すると低下します。

テストステロンが高いという事は行動力があるのですが、それはある意味「落ちつきが無い」とも言える事なので、結婚後に下がるのは自然の摂理なのでしょう。

テストステロンは戦闘によっても高まりますが、これは闘争本能に関係すると言った通りの事です。

勝利すると上がって敗北で下がると言うのもベンチプレスやスポーツの例でわかると思います。

そして、これが一番重要な事ですが、テストステロンは挑戦する事で高まり、怠惰・怠慢の姿勢で低下していきます。

この事はテストステロンを上下する全ての事象を統括する考え方でもあります。

地位を上げるのも、結婚相手を見つけるのも、ケンカをするのも、それに勝利するのも、全ては挑戦の成せる業です。

どんな事であれ、挑戦をしている時、我々のテストステロンは大きく上昇するようになっています。

逆に、挑戦を止めた時、テストステロンは落ちていきます。

現状に満足し、安定した生活を手に入れ、平和ボケして、負け癖が付いていくような惰性的な状況で下降するようになっています。

高齢になるとテストステロンが落ちるというのも、挑戦をしなくなる事が関係していると思います。

これは道徳的に良いか悪いかの話ではなく、事実としてそうなのです。

ですから、僕達がテストステロンを高めたい時、やるべき事はとにかく挑戦し続ける事です。

内容は何だっていいのです。

例えば友人と食事する時、慣れ親しんだ居心地の良い居酒屋を避けて、新規開拓をしてみたり。

唐突にフルマラソンにエントリーしてみたり。

勿論、理想の体を目指して筋トレするでもいいと思います。

そうすると、まずは挑戦そのものでテストステロンが上がります。

そして、その挑戦が達成できた時、テストステロンは飛躍的に高まります。

目標が大きければ大きい程、高まります。

こうしてテストステロンのベースが上がっていきます。

一方、挑戦すれば必ず敗北を喫する時が来ます。

新規開拓した居酒屋が不味かったという事もあるでしょう。

フルマラソンに出てみたものの完走できない事もあるでしょう。

こうして敗北を味わう事によって、テストステロンは適宜落とされます。

これにより、テストステロンの柔軟性が高まって、精神面や健康面を健全に保つ事ができるのです。

これがテストステロンの正しい高め方ではないかと僕は思っています。

ちなみに、テストステロンを高める裏技としてハーブを用いる方法があります。

有名どころではノコギリヤシとかがありますが、これは飲むだけでテストステロンが高まります。

薄毛薬のプロペシアと同じような仕組みで抜け毛を防止する作用もあります。

「いきなり挑戦しろ言われてもやる気が起きないよ」という人は初動という意味でこうしたハーブを使ってみるのは良いかもしれません。

勿論、癖になるような常用はおススメできません。

以前、ハーブには反動リスクが伴うと言いましたが、ステロイドだろうがハーブだろうが、習慣化すればそれ無しでは生きられない弱い体になってしまいます。

ですから、最終的には挑戦のスタンスで行って下さい。

楽せず、自分に厳しく、チャレンジし続ける、それが男性ホルモンを正しく高める方法なのです。

という事で、今回も長くなってしまいましたが、この辺で終わりたいと思います。

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コメント

    • 森山 敏雄
    • 2015.11.13 10:07am

    わたくしは69になるシニアですが、健康には日ごろから気を付けています。いや!病気にならないように気を付けていますと云った方がいいでしょうか。筋トレもしていますし、筋トレしたら5~6年は長生きできるとも聞きました。きれいな女性を見かけると胸がときめきますし、ナンパしてみたいとも思います。男性ホルモン=テストステロンのお話しとても参考になりました。ありがとうございます。

    • 南米流離人
    • 2015.11.09 7:37pm

    非常に良いアドバイス有難うございます。

黒羽根雄大黒羽根雄大

物理学専攻・元プログラマー、体を壊して仙人を目指す事になりました。

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