現代では歯磨きをしている人が大多数だと思います。
歯磨きをしないと虫歯になると言われます。
そして、虫歯になったら超絶痛いです。
仕事にも集中できなくなるし、夜も眠れなくなったりします。
ある情報では、虫歯の痛みは人間が耐えられる痛みの第2位だそうです。(ちなみに1位は狭心症)
歯医者が医者から独立しているのも、それが大きいと思います。
「何で歯の治療だけ別なの?」と感じる人も多いと思いますが、歯の痛みはそれだけ辛いもので、とびきりニーズが高いのです。
だからこそ、誰もが歯磨きをします。
虫歯になりたくないからです。
しかし実際、歯磨きと虫歯予防にはそこまで相関関係が無い事がわかって来ています。
歯磨きをしても虫歯が出来るケースは多々ありますし、逆に歯磨きをしなくても虫歯が一向にできないパターンもあるのです。
今回はこの辺に絡んで行きたいと思います。
歯磨きと虫歯の関係性に興味ある方はお読み下さい。
虫歯は内部からできる
さて、一般常識的に虫歯は歯の表面から発生し、徐々に内部へ進行していくと考えられていると思います。
虫歯菌が歯を溶かしながら進行するのはイメージしやすいですし、実際、歯科医師達も大学でそのように教わるそうです。
しかし、実は虫歯には内部から表面へ進行するタイプのものが多くあります。
表面的には健康そうな歯に見えるのですが、レントゲンを撮ってみると内部が溶けていたりするのです。
こうした事象がある事は歯医者なら誰でも知っている事ですが、大学では教わらないので、見なかった事にしている歯科医も多いと聞きます。
では何故このような事が起こるのでしょうか?
結論から言えば、DFT(Dentinal Fluid Transport)というメカニズムによります。
日本語では「象牙質の液体移送システム」と呼ばれるもので、体内の物質が、歯髄(Pulp)を通り、歯の表面に流れ出て来る現象の事です。
このシステムは歯にミネラルなどを供給し、歯を丈夫に保っています。
歯は外側からエナメル質(Enamel)、象牙質(Dentine)、歯髄(Pulp)という構成ですが、エナメル質と象牙質はカルシウムが主成分で、体内から補給を受け続ける必要があるのです。
しかし、このDFTは逆流を起こす事があります。
歯からミネラルを取り上げ、体内へカルシウムを吸収するという事です。
そして、この逆流現象の際に、口内の細菌が歯に吸い込まれ、内部から虫歯が発生してしまう事になります。
これが虫歯の本質的な発生です。
虫歯の本当の原因
では何故、DFTの逆流現象が起こるのか?
答えは簡単で、体内のPHが酸性に傾いたからです。
PHが酸性になる事は体にとって危険なので、何とか酸を中和しようとするのですが、その時に必要なのがカルシウムなどのミネラルです。
カルシウムはアルカリ性に傾ける作用があるため、体は何とかカルシウムを血液内部に供給しようとします。
その時の補給先が歯なのです。
歯には大量のカルシウムが含まれているため、DFTを逆流させる事で、カルシウムを奪い、酸性に傾いた体を何とか正常に戻します。
その見返りでは無いですが、歯からはカルシウムが失われて脆くなり、虫歯菌が内部に入って来て、結果として虫歯が進行する事になります。
つまり、虫歯の本当の原因は体内PHの酸性化という事です。
逆に言えば、体を酸性にしなければ虫歯は治ります。
虫歯は一度出来たら治らないと脅される事が多いですが、実際はそんな事ありません。
本来のDFTシステムにより、象牙質も復活して自然治癒します。
虫歯も風邪と同様、自然に治るものなのです。
虫歯は骨粗鬆症と酷似する
少し勉強している人なら、これは骨祖鬆症と同じ仕組みである事がわかると思います。
骨は骨芽細胞による骨形成と、破骨細胞による骨吸収のバランスで成り立っています。
骨芽細胞は骨にミネラルを供給して骨を形成し、破骨細胞は骨からミネラルを取り戻して骨を破壊するのですが、この切り替えのトリガーとなるのがPHです。
健康な時は骨にカルシウムを供給しますが、体が酸性に傾いた病的な状況であればカルシウムを没収して対処します。
その状態が長期間に及ぶと骨からカルシウムが大量に失われてしまい、最終的には骨がスカスカになる骨粗鬆症になります。
骨粗鬆症は破骨細胞が骨芽細胞の活動ペースを上回る事で起こるとされますが、その原因は体が酸性に傾いている(=病的な状態)という事です。
つまり、骨粗鬆症は虫歯と全く同じメカニズムです。
歯と骨が似ているイメージをお持ちの方は多いと思いますが、実際に生理学的な作用も似ているのです。
ちなみに、骨を最も強くする方法は筋トレと言われます。
骨は物理的負荷によって強化される事がわかっています。
そう考えると、歯も咀嚼という負荷によって強くなる事が推測されます。
硬い食べ物をよく噛む事で歯は丈夫になるのです。
炭水化物はNGか?
歯と骨を脆くする要因は、体内の酸性化である事がわかりました。
では、体を酸性に傾ける原因は何でしょうか?
一番の有力候補は、炭水化物(糖質)です。
特に砂糖や白米やパンなど精製された食品が問題だとされます。
確かにこうしたGIが高いものは強力な酸性食品ですので、炭水化物(糖質)を控えるべきという意見が出て来るのは当然かと思います。
しかし、私自身はこうした見解には半分賛成ですが、半分反対です。
と言うのも、炭水化物(糖質)を普通に摂ったとしても、その分しっかり運動すれば、その糖質は筋肉によって消費され、体内のPHは健全に保たれるからです。
そもそも、炭水化物(糖質)はヒトにとって素晴らしい栄養であり、適量の運動さえしていれば、害になる事はありません。
つまり、私の立場からすると、虫歯を作るのは運動不足です。
確かに日本の食生活では余程意識しないと炭水化物(糖質)過剰になりますが、それに見合う運動習慣が身に付いてさえいれば、虫歯にも骨粗鬆症にもならず、健康的に暮らせるはずなのです。
中には砂糖を一切摂るべきではないという過激な医師や歯科医もいらっしゃいますが、それは西洋医学を真面目に学んで来た事の反動では無いかと個人的には感じています。
本来、炭水化物は人類に不可欠で貴重な栄養であり、炭水化物が悪者になってしまうのは運動不足だからという事です。
虫歯と歯磨きの関連性
日本で神経を抜かない治療法を広めた小峰一雄歯科医はこう言っています。
「歯磨きは所詮、対症療法に過ぎない」
また、2003年のWHOのレポートでは以下の掲載があります。
「歯磨きと虫歯予防との間には明確な相関関係を示す根拠はない」
歯磨きは歴史も浅いです。
100年前まで、歯磨きをしている人類はいませんでした。
600~800万年という非常に長いヒトの歴史の中で、歯磨きという文化が定着したのはここ数十年の事に過ぎません。
現代でも未だに歯磨きを知らない民族は多くいます。
歴史的にも世界的にも、歯磨きが虫歯予防に効果的というのは疑わしいのです。
歯磨きは無意味か?
では歯磨きは本当に意味が無いのでしょうか?
個人的には、意味があると思っています。
それは歯周病の予防になるためです。
ややこしいですが、虫歯と歯周病は違います。
端的に言えば、虫歯は歯の病気で、歯周病は歯茎の病気です。
そして、現代人は咀嚼回数が減った事で歯茎の血行不良が起こり、歯周病になりやすくなっていると思っています。
これは腰痛とか肩コリと同じようなものなのですが、その腰や肩を治すにはどうするかと言えばマッサージです。
マッサージして血行を改善してあげる事で、腰も肩も痛みが軽減します。
歯茎も同じで、歯磨きして歯茎をマッサージしてあげる事で血行が改善し、歯周病になりにくくなるのです。
現代の食べ物ではどうしても歯茎の血行が促進されにくくなっているため、積極的に歯磨きなどで歯茎をマッサージしてあげるのは効果的だと思っています。
歯磨きのまとめ
最後にまとめておきます。
- 歯磨きしても虫歯予防にはならないと思われる。
- 虫歯の要因は炭水化物(糖質)摂取量と運動量のバランスである。
- 歯磨きの効果は歯周病予防にある。
歯科医でも医師でも無いただの素人の意見でした。


今までで、最も合理的で説得力ある解説でした。ありがとうございます!
感化された内容から、自分でも更に、調べてみようと思いました。
歯石とりはどう思いますか?
・虫歯予防になるか? → ならない?
・歯周病予防になるか? →なる?
常識が覆りました。
個人的には、虫歯の主な原因は
乳幼児時代、親(母親)からの細菌が移る説が
有力だと思っていました。
内側から虫歯になっている・・・と言われて
信じがたかったのですが、
「虫歯は骨粗鬆症と酷似している」と言われて、
とても納得です。
また、虫歯の人は何となく太った人が
多い気がしていたので、その裏付けにもなりました。
いつも、常識を覆しながらも
最新の健康情報をありがとうございます!
虫歯にならないように、
運動し炭水化物の摂りすぎに気をつけたいと思います。
運動と歯、ホリスティックな見解とても勉強になりました。
以前、歯医者さんに何故虫歯になるのか質問したところ、食の文化が今と昔では違う。粗食であれば今ほど症状が出る人がいないとのお話を聞いたことがあります。当時もっともらしい気がしましたが、今ではそうは思わないです。そもそも現代と昔では医療の質が全く違いますし、社会が違う。信仰心もまったくもってうすくなってしまっている。信仰心がある時代の日本人は女性でも米俵を二俵かつげたという逸話もあります。中心を神のエネルギーが太く通っていたということです。(私は無宗教ですが、最近祝詞、般若心経、令法を取り入れています。)運動が骨を強くする。至極当然の事が私自身を含め、盲目になってしまっていますね。
いつも情報発信して頂きありがとうございます!!
虫歯治療をする際に、虫歯菌が歯のマイクロクラックから侵入して、内部を侵食する。
という説明を受けていたので、そう思い込んでましたが、体内からやってきてる説も説得力がありますね。