Tokyo仙人ジム
コンサルをしていて最近頻繁に目に付く問題があります。
最初はそこまで気にして無かったのですが、
余りにも目立つようになってきたので、
今回ブログ記事でも取り上げてみようと思いました。
それは何かと言うと「タンパク質が足りない」という事です。
これは僕の中では結構意外な事でした。
当初、僕は逆にタンパク質を摂り過ぎている人が
多いのではないかと懸念していました。
世の中には筋肉を付けたいからと言って
無理矢理タンパク質を摂取しまくる人も多いわけですが、
それは体にとって非常に負担の高い行為です。
タンパク質は消化酵素を大量に消費してしまうため、
胃腸や肝臓が疲弊してしまい、その結果健康的な肉体、
若々しい肉体を阻害してまう要因になるからです。
そういう意味もあって、僕はブログでも一貫して
タンパク質を摂り過ぎないよう注意を促してきました。
しかし、実際にコンサルをして食事相談を受けてみると、
逆に全然足りない不足気味な方が多い事がわかってきました。
これは僕が神経質に「摂り過ぎ注意」と言ってきた弊害かもしれませんが、
健康意識が強い方になればなる程、タンパク質不足が目立っています。
具体的に言えば、1日20g程度しか食べていない人が結構いるのです。
これはちょっと低過ぎます。
例えば、僕がおススメしている食事の一つに
玄米に納豆と卵をかけて食べるメニューがあります。
あらゆる栄養素がバランス良く入っていて
食べ合わせて的にも優れていると思っています。
実際、この食事をスタンダードに取り入れてくれている方も多いのですが、
ただ、タンパク質の絶対量を算出すると実はそこまで高いわけではありません。
試しに計算してみましょう。
卵は1個当たり約7.5g
納豆は1パック(40g)当たり約6.5g
玄米は茶碗1杯(1/2合)当たり約2.0g
よって、合計で約16gになります。
玄米はプロテインがあるせいかもっとタンパク質が豊富だと
思っている人も多いみたいですが、実物は炭水化物主体で
結果的にはこの位の量に納まってしまうのです。
プラスで果物や野菜をたくさん食べたとしても
タンパク質量はほとんど増えません。
オレンジなど柑橘類はそれなりに入っていますが、
リンゴ、バナナ、ニンジン、ホウレンソウなど、
多くの野菜果物はタンパク質は無いに等しいと言えます。
すると結果的に1日20gとかになってしまったり、豆腐やナッツを
追加してもせいぜい30g程度しか取れなくなったりするのです。
これはやっぱりちょっと少な過ぎると思います。
原点に返って欲しいのですが、タンパク質というのは体を構成する部品です。
筋肉は勿論の事、髪の毛、内臓、皮膚、骨の構成要素で、
男性であれば精子の材料にもなっています。
その大切なタンパク質を十分に補充していなければ、
体が異変をきたすのは必然です。
それこそ、髪が薄くなったり、骨が脆くなったり、
精力減退も起きて来るでしょう。
コラーゲンの材料でもあるので皮膚に弾力が無くなり、
肌もカサついてきて老けて見えるようになります。
確かにタンパク質は体の中で再利用されやすいので、そこまで大量に摂取する
必要はないのですが、それでも1日50~60g程度は摂取すべきと思います。
まして、真剣に肉体改造をしているなら尚更です。
カッコいい体を手に入れたいのであれば、積極的に筋肉を付けていかねば
なりませんから、一般的な必要量よりも少しは多めに摂取すべきです。
特に痩せ体質の人は意識する必要があります。
食べても太らない、鍛えてもなかなか筋肉が付かない、という人がいると
思いますが、そういう人は栄養を溜め込む事が先天的に難しい状態にあります。
これも遺伝子検査をするとある程度の傾向はわかりますが、
摂取した栄養を排出しやすくするDNAというものがあり、
それを持っている可能性があると思います。
太りやすく食べるのが好きな僕からすると非常に羨ましい体質に
見えるのですが、本人達からすれば悩みの種でもあるでしょう。
良く言えば代謝が良い、悪く言えば燃費が悪い、という事ですが、
いずれにせよ、こういう人は通常より多めに食べてやっと丁度良いのです。
ただ、これは少食で肉体改造を行う僕を見習ってしまった事が
原因の1つだとも思うので反省している部分ではあります。
少し改めさせて下さい。
少食で尚且つ遅筋優位の遺伝子を持つ僕が何故、それなりに筋肉を
付けられているかと言えば、代謝の悪い体質が関係していると思います。
先程も言った通り、僕は放っておくとすぐ太るタイプです。
以前、タイに2週間程度、友人と旅行に行った事があるのですが、
同じ食事をしていたにも関わらず、旅行中に友人はみるみる痩せ、
僕はみるみる太ってしまいました。
しかも友人の身長は180cmとかなり大きく、
一方の僕は170cm程度しかありません。
それにも関わらず、僕だけが太るのです。
これは非常に悲しい出来事だったのでありますが、
しかし逆に言えば、食事が筋肉に定着しやすいとも言えます。
糖質や脂質も溜め込みやすいため贅肉も付きやすいのですが、
タンパク質も溜めやすいため筋肉もそれなりに付くのです。
本当に一長一短なわけですが、僕が余り効率的でない方法でも
筋肉を大きくしていけるのは、こういう事実があると思います。
勿論、トレーニングの仕方や食事のタイミングなども大きく
関係していると思いますが、少なくとも溜めこみやすい性質
というのが影響している事も確かだと思います。
つまり、何が言いたいかと言うと、痩せ体質の方に関しては
タンパク質の確保を強めに意識した方が良いと言う事です。
もしかしたら僕が60g摂取するのに対して、痩せ体質の人は
100g摂取してやっと体内利用率が同じになるかもしれません。
以前、僕は健康的に筋肉を付けていきたいなら、
体重×1~1.5g当たりが適当だと言いましたが、
体質よっては体重×2g以上摂取すべき人もいると思います。
ここら辺は人によってバラバラなので一概には言えませんが、
必要量を自分で増やしていく事も重要だと思っています。
とは言え、タンパク質は増やそうと思うと、実は結構難しかったりします。
健康面を余り気にしていない一般的な人はそもそも
過食気味なので簡単に摂取できてしまうのですが、
意識の高い方になるとこれがなかなか大変です。
例えば、負担の少ない植物性を意識して食品を探す場合、
大豆系が思い浮かぶと思いますが、これも計算してみると
豆腐で150g当たり10g、豆乳も100cc当たり5g程度しか摂れません。
ナッツ系に行く人もいると思いますが、
アーモンド30g当たり6g、クルミ30g当たり4.5g程度です。
実は植物性のみで行こうとするのは難しいのです。
一方、ササミなどの動物性タンパク質を利用すると100g当たり23gも入っていて
かなり摂取できるのですが、今度は動物肉の運命で内臓に負担がかかります。
僕自身も肉類は100g以上食べると眠りが浅くなり、
次の日は胃もたれする感じが抜けません。
腸が腐敗してオナラも臭くなりますし、便通も悪くなってしまいます。
健康性をキープするなら100gが上限かと思っています。
また、魚介系は内臓への負担も低く、タンパク質量も多いのですが、
こちらは放射能や重金属汚染が心配されます。
特にマグロやカツオなどの有望なタンパク源となる大型魚は、
食物連鎖の関係から汚染状況が酷く、
あの厚労省ですら食べ過ぎに注意を訴える程です。
そう考えていくとタンパク質量を増やすというのは、
かなり至難の業である事がわかってくると思います。
ではどうするのが良いのか?
プロテインやアミノ酸を活用する事でかなり効率的にタンパク質を確保できます。
メーカーにもよりますが、プロテインなら
1スクープで25~30g程度は摂れると思います。
ただ、こういうと
「プロテインは抵抗がある」「不自然な感じがする」
と言う人がいます。
初心者の方程、こういう事を言うのですが、これは恐らくですが、
ステロイドのイメージと混同しているのではないかと思っています。
ホエイを中心に多くのプロテインは不自然に発達した
ボディビルダー達が宣伝しているため、裏技のステロイドと
結びついて同じような感覚に陥っているのだと思うのです。
しかし、プロテインはステロイド全然違います。
プロテインは薬では無く、補助食品であって、
ドーピングでは無く、裏技を使っているわけでもありません。
極端に言えば、飲むササミみたいなものであって、そもそも脂肪分がごっそり
抜け落ちたササミは、僕はプロテインの仲間に入ると思っている位です。
それ位、プロテインは普通の事なので、
そんなに嫌な顔する事は無いと思います。
そして、プロテインはあらゆる面で効率的です。
何と言っても、タンパク質のみを集中して摂取できます。
通常の食事で摂取しようとすると余計な脂質や糖質が入り過ぎる傾向にありますが、
プロテインなら余計なカロリーを気にせず狙ったタンパク質だけを摂れます。
それでいて、負担が少ない。
流動食なので胃酸で形を崩す手間が無く、消化吸収が容易です。
タンパク質分解酵素のプロテアーゼも一緒に入っていると最高で、
自分の消化酵素をほぼ使わずに吸収できてしまいます。
健康被害もほとんど無いと思います。
ホエイは人によってアレルギーを起こしますが、
植物性のプロテインであればまず問題は起こりません。
ですから、そんなに怖がらずに、もっと積極的に摂取して良いと思います。
そもそも不自然だと怖がる人に限って、通常の食事が不自然だったりするものです。
精製された白米食べてたり、
乳酸菌の入っていない醤油を使っていたり、
酸化まみれの不飽和脂肪酸で料理していたり、
そんなものよりプロテインはよっぽど自然で健康的です。
「そうは言っても昔はプロテインなんか無かったし…」
と自然回帰現象を起こしたくなる人もいると思いますが、現代と昔は違うのです。
今の食べ物は農業・漁業・畜産業の衰退により完全に栄養が落ちてしまっています。
また、忙しいサラリーマンの方などは
時間をかけて食事をする事も難しい状況にあります。
そんな現代においてプロテインを利用するというのは、
愚かな行為というより、むしろ賢い選択だと思います。
一説ではプロテインの摂取は軽い筋トレよりも
筋肉が発達するとさえ言われています。
何事も自然に近い方がいいのは確かですが、
この歪な都市社会で生きている僕達はそれ相応の工夫をするべきなのです。
そう言えばこの間、ヨガのインストラクターの女性とお会いする機会が
あったのですが、彼女は毎朝プロテインを飲んでいると言っていました。
女性は特にタンパク質を確保するのが難しいとの事で、筋トレをしている
わけでもないのに、健康維持のため率先して飲んでいるのです。
にも関わらず、ガタイを良くしたい男性陣が不自然だからという理由で
プロテインを拒絶するのはただの食わず嫌いというか、
リテラシーが低過ぎるのではないかと思ってしまいます。
ちょっと説教臭く聞こえてしまったらすみませんが、
要はもっと丁寧に考えて行こうと言いたかったのです。
1つだけ勘違いしないで欲しいのですが、単純にスリムになれれば良い
というのであれば、普段の食事を改善するだけで行けると思います。
例えばジャニーズみたいな感じ。
個人的に少し痩せ過ぎている気がするのですが世間では細マッチョという
扱いを受けているわけで、彼ら位の体型を目指すなら自然食のみで大丈夫です。
ただ、もう少しの上のレベル、西島俊之とか、中田英寿とか、
もっと言うと山本KIDとか、あそこら辺を目指していきたいなら、
プロテインが無いとしんどくはなると思います。
女性でも同じです。
芸能人の例となるとよくわかりませんが、モデルみたいな
ガリガリ体系が良いのであればプロテインは要らないと思います。
でも、程よく筋肉の乗った健康的な体を目指すなら
やはりプロテインは大きな助けになると思います。
何を目指すかは個人の自由ではありますが、いずれにせよこれを機会に
一度タンパク質の摂取量を見直してみるのも良いかもしれません。
という事で今日はこの辺で終わります。
PS:
人によってはプロテインよりアミノ酸が合っています。
良かったらプロテイン OR アミノ酸を見てみて下さい。
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コメント8件
li-
プロテインですか。ためしにとりますか?
スモーキー
初めまして。参考になる記事ばかりで、目からウロコです。
ただ、1つ気になったことがあります。
プロテインは人体に害はほとんど無いとのことですが、
アセスルファムKなどの甘味料はどう思われますか?
これを嫌がると、ノンアルコールビールやゼロコーラなども全部
アウトですよね。
見解をお聞かせいただければ幸いです。
アルコール除菌
筋肉はタンパク質(プロテイン)だけで作られるわけではありませんから、タンパク質(プロテイン)だけ多く採っても意味がありませんよね。タンパク質は「サプリメント」で採るのではなくて、バランスの良い「食事」で「他の栄養素と同時に摂取」するからこそ効果があると思います。
1つの栄養素だけを過剰に採っても、吸収されませんから無駄になりますし、そもそも健康面を考えた場合、体に悪いのではないでしょうか?
アルコール除菌
つまり、バランスの良い食事が出来ていればプロテインは不要ですし、バランスの良い食事が出来ていないのにプロテインで補っても効果が無いか、もしくは効果が薄い。どちらにしてもプロテイン不要論に辿り着きませんか?
横からコメント
>どちらにしてもプロテイン不要論に辿り着きませんか?プロテインを含めてトータルでのバランスを取るように
考えればいいだけなんじゃないの?
今時、食材の栄養価が低くなってて、食材だけで
「バランスの良い」食事って難しいでしょ。
プロテインを補助的なものではなく、メインのものとして
考えるからそんな結論になるんじゃないのかね。
栄養士
プロテインはプロテインでも種類によって変わってくるだろう筋トレしていなくとも、健康的な食事にプラスで軽く取るくらいがちょうど良いくらい
タンパク質だけでなく、ビタミン群、炭水化物、ミネラル、これらをしっかりとっていけば効率良く筋肉がついたり肌が良くなったりするよ
高橋
バランスの良い食事を摂り、不足した分のタンパク質をプロテインで補うのがいいよというのがこの記事の本旨でしょう、肉をたくさん食べてプロテインがぶ飲みして、あるいは菜食主義で一切肉摂らないなど不自然な食事をしていると、内臓が逝ったり骨が脆くなったりします。
高橋
人工甘味料などを完全に排除するなら、山に篭って自給自足の生活を送るしかありません。多くの人にとって現実的ではないので、長所と短所のバランスを考えて、極端に偏らなければ基本はOKでしょう。
甘味料だけでなく、糖質やタンパク質にも短所はあるので、総合的に捉えて自分に合ったベストを模索していくことが最強の健康法かと。
何でも気にしすぎる繊細な心は、ストレスによるデメリットが大きそう。